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中小企業が使える補助金・助成金一覧

ウイズコロナ・ポストコロナの厳しい事業環境において、中小企業に対する助成金・補助金の重要性が高まっています。

本記事では、国や自治体による補助金・助成金制度の中から中小企業が使える制度について解説します。

中小企業の経営者の方は、チェックリストとしてぜひ活用してください。

開業、設備投資、商品開発に使える補助金

新たに創業、開業したり、設備投資や商品開発を行うときに使える補助金は、以下のとおりです。

名称

補助額/補助率

内容

公募期間

創業助成事業

100万円~300万円

3分の2以内

東京都内における開業率の向上を目的とする

募集期間外

※毎年春・秋の2回募集

事業再構築補助金

100万円~1億円

2分の1~4分の3

中小企業等の事業再構築を支援する

募集期間外

ものづくり補助金

100万円~8,000万円

2分の1~3分の2

生産性向上などのための設備投資を支援する

令和6年3月27日(水)

小規模事業者持続化補助金

50万円~200万円

3分の2~4分の3

小規模事業者等の生産性向上および、持続的な経営の発展を目的とする

令和6年3月14日(木)

IT導入補助金

5万円~450万円

2分の1以内~4分の3

中小企業等の、ITツール導入にかかる経費の一部を補助する

令和6年3月15日(金)

事業承継・引継ぎ補助金

下限100万円から上限600万円または800万円以内

(廃棄費はプラス150万円以内)

3分の2または2分の1以内

事業承継をきっかけに経営革新を行う中小企業者等を支援する

令和6年2月16日(金)

次の項から、それぞれの補助金について詳細を解説します。いずれの補助金も要件が細かく規定されているため、国や自治体などの公式サイトでご確認ください。

創業助成事業

自治体ごとで、中小企業に対して補助金制度を設けていますが、東京都では「創業助成事業」を実施しています。概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

都内における開業率の向上を目的とする

要件

都内で創業予定の個人又は創業から5年未満の中小企業者等

補助率・補助額

対象経費の3分の2以内(上限300万円・下限100万円)

対象経費

賃借料、広告費、器具備品購入費・産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費

例年、年2回(4月と10月)公募が行われます。詳細は以下のページもご覧ください。

創業助成金とは?対象者、要件から手続き、メリット、デメリットまで解説

事業再構築補助金

中小企業庁が、ウイズコロナ・ポストコロナを見据えて、中小企業が社会の変化に対応するための事業再構築を支援する補助金です。概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

中小企業等の事業再構築を支援する

要件

下記①、②の両方を満たすこと。

①経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3〜5年の事業計画書を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けていること

②補助事業終了後3〜5年で付加価値額を年率平均3.0%〜5.0%(事業類型により異なる)以上増加させること。又は従業員一人当たり付加価値額を年率平均3.0%〜5.0%(事業類型により異なる)以上増加させること。

補助率・補助額

補助額(成長枠)

【従業員数20人以下】100万円~2,000万円

【従業員数21~50人】100万円~4,000万円

【従業員数51~100人】100万円~5,000万円

【従業員数101人以上】100万円~7,000万円

補助率(成長枠)

中小企業者等2分の1(大規模な賃上げを行う場合は3分の2)

中堅企業等3分の1(大規模な賃上げを行う場合は2分の1)

※その他の申請枠は公募要領をご覧ください

対象経費

・建物費(建物の建設・改修など。購入・賃貸は対象外。新築については必要性が認められた場合のみ)

・機械装置・システム構築費(設備、専用ソフトの購入やリース等)

・技術導入費(知的財産権導入に要する経費)

・専門家経費(専門家に依頼したコンサルティング業務や旅費などの経費)

・運搬費(運搬料、宅配・郵送料等に要する経費)

・クラウドサービス利用費(サーバーの領域を借りる費用・サーバー上のサービスを利用する費用)

・外注費(事業遂行に要する加工、設計等)

・知的財産権等関連経費(特許権などの取得にかかる経費)

・広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)

・研修費(事業遂行に必要な教育訓練や講座受講等に係る経費)

・廃業費(廃止手続費・解体費・原状回復費など)

7つある枠のうち、中小企業が活用しやすい枠は成長枠です。経費は、対象になるものとならないものがあるため、申請前にきちんと確認しましょう。

事業再構築補助金の公募要領とは?申請枠から補助額、対象者、対象経費まで解説

事業再構築補助金の活用事例を一挙公開!

ものづくり補助金

正式名称を、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。製造業などにおける、試作品開発や生産性向上などを目的とした設備投資等を支援します。

項目

内容

概要

生産性向上などのための設備投資を支援する

要件

以下の要件を満たし、3年から5年の事業計画を策定・実施する中小企業等

・給与支払総額を年平均1.5%以上増やす

・事業場内最低賃金を、地域別最低賃金+30円以上にする

・付加価値額(営業利益、人件費、減価償却費)を年平均3%以上増やす

補助上限額、補助率

・省力化(オーダーメイド)枠:750万円~8,000万円、1/2~2/3

・製品・サービス高付加価値化枠(通常類型):750万円~1,250万円、1/2~2/3

・製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型):1,000万円~2,500万円、2/3

・グローバル枠:3,000万円、1/2~2/3

対象経費

・機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費

・海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費(グローバル枠のみ)

採択倍率は、公募締切ごとに異なりますが、2倍から3倍程度となっています。

ものづくり補助金とは?申請方法から補助額、スケジュールなど公募要領を解説

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者等の生産性向上および、持続的な経営の発展を目的とした制度です。概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

小規模事業者等の生産性向上および、持続的な経営の発展を目的とする

要件

・経営計画に基づき、販路拡大及び業務効率化を目的とする取り組み

・商工会などの支援を受ける など

補助率・補助額

■補助率

3分の2(賃金引上げ枠のうち赤字事業者については4分の3)

■補助額(上限)

[通常枠]50万円

[賃金引上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠]200万円

対象経費

機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費

2022年に設定されていたインボイス枠は、インボイス特例に変更されています。申請できる枠は、5つのうち1つのみですので注意しましょう。

小規模事業者持続化補助金とは?申請枠と採択されるためのポイント、スケジュール

IT導入補助金

正式名称を、「サービス等生産性向上IT導入支援事業」といいます。中小企業が、自社の課題を解決するためのITツール導入に係る経費の一部を補助する制度です。概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

自社の課題やニーズに合ったITツールの導入により、経営力の向上・サイバー攻撃の被害抑制・デジタル化推進などを目的とする

要件

類型ごとのプロセス要件を満たし、労働生産性の向上につながるITツールであること

補助率・補助額

■補助額

[通常枠]A類型 5万円~150万円未満

   B類型 150万円~450万円以下

[セキュリティ対策推進枠] 5万円~100万円

[デジタル化基盤導入枠] 下限なし~350万円

■補助率

[通常枠][セキュリティ対策推進枠] 2分の1以内

[デジタル化基盤導入枠] 3分の2~4分の3

対象経費

ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費

(デジタル化基盤導入枠<デジタル化基盤導入類型>は、左記に加えハードウェア購入費が対象)

6次締切分の詳しい日程はまだ発表されていませんので、常に最新情報をチェックしましょう。

【最大450万円】IT導入補助金とは?2022年度の対象とスケジュール、申請方法

事業承継・引継ぎ補助金

事業の承継・再編・統合などを行う中小企業者等を支援する制度です。ここでは、そのうち経営革新事業についてまとめます。

項目

内容

概要

事業承継をきっかけに経営革新を行う中小企業者等を支援する

要件

2017年4月1日~2024年4月24日(事業承継対象期間)に事業承継を実施した(予定を含む)中小企業者

補助率・補助額

■補助率

補助対象経費の3分の2または2分の1以内

■補助額

下限100万円から上限600万円または800万円以内

(廃棄費はプラス150万円以内)

対象経費

■事業費

店舗等借入費・設備費・原材料費・産業財産権等関連経費・謝金・旅費・マーケティング調査費・広告費・会場借用費・外注費・委託費

■廃棄費

廃業支援費・在庫廃棄費・解体費・原状回復費・リースの解約費・移転移設費用

今年度の申請は、既に終了しています。来年度以降の制度継続については、最新情報をチェックして下さい。

事業承継・引継ぎ補助金とは?制度概要や対象者、補助額、申請方法などを解説

人材雇用時に使える助成金

次は、人材雇用時に使える助成金について、一覧にまとめました。主な助成金は以下のとおりです。

名称

助成額/助成率

内容

公募期間

キャリアアップ助成金

21万3,750円~57万円(1人当たり。条件により加算額あり)

非正規雇用労働者の、社内でのキャリアアップを促進する

随時

トライアル雇用助成金

月額4万円/人

仕事に就けない求職者を試行的に雇用する

随時

人材確保等支援助成金

600万円~1,000万円

経費の3分の2

労働環境を改善し、魅力ある職場を目指す

随時

人材開発支援助成金

経費助成:45%~70%

賃金助成:760円/人・時間

OJT実施助成:10万円または20万円/人・時間

従業員に対して行なった訓練の経費や、訓練期間中における一部の賃金を助成する

随時

両立支援等助成金

第1種:20万円(代替要員加算 45万円)

第2種:20万円~最大60万円

男性労働者が育児休業を取得しやすい雇用環境整備や業務体制整備を行い、育児休業を取得した男性労働者が生じた事業主に支給する

随時

次の項から、各助成金の制度について詳しく解説します。

キャリアアップ助成金

厚生労働省の制度であり、非正規労働者の雇用条件を改善する目的で制定されました。

正社員化コースの概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

有期雇用労働者等を正社員化した場合に助成する

要件

正社員化後6か月間の賃金が、正社員化前6か月間の賃金より3%以上増えている

補助率・補助額

・有期雇用労働者から正社員化した場合

中小企業…57万円、大企業…42万7,500円

・無期雇用労働者から正社員化した場合

中小企業…28万5,000円、大企業…21万3,750円

(条件により加算額あり)

申請期間

正社員化後、6か月分の給与を支給した日の翌日から2か月以内

1年度で、1事業所あたりの支給申請人数は、上限が20名となっています。

キャリアアップ助成金とは?要件と申請方法を解説

トライアル雇用助成金

職業経験・技能・知識などの不足により、仕事に就けない求職者を試行的に雇用する事業主に対して支給されます。

一般トライアルコースの概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

ハローワークなどを通して求人を申し込み、トライアル雇用対象者(中高年齢者・若年者・ひとり親家庭の親など)を原則3か月間雇った後、双方の合意で無期雇用契約を結んだ際に、事業者に対して支給される

要件

概要に加え、1週間の労働時間が30時間を下回らないこと

補助額

対象者1人につき、月額最大4万円(合計12万円)

申請期間

無期雇用契約締結後、2か月以内

一部の対象者は、助成金の支給金額が上がりますので、確認の上申請するようにしましょう。

トライアル雇用助成金とは?制度の仕組みと助成金の要件、受給額を解説

人材確保等支援助成金

労働環境を改善し、魅力ある職場を目指している事業主などに、助成金が支給されます。概要は以下のとおりです。(中小企業団体助成コースの場合)

項目

内容

概要

事業主団体が、構成中小企業の人材確保や従業員の定着支援事業を行った際に、助成金が支給される

要件

都道府県知事から改善計画の認定を受け、労働局長から実施計画の認定を受け、労働環境向上事業を実施すること

補助率・補助額

かかった費用の3分の2(上限は600万円~1,000万円)

対象経費

中小企業労働環境向上事業に要した費用

申請期間

事業実施期間の末日の翌日から起算して2か月以内

この助成金は、他にもいくつかコースがありますので、条件に合うコースを選定して利用しましょう。

人材確保等支援助成金とは?各コースの受給要件や受給額、申請の流れを解説

人材開発支援助成金

従業員に対して行なった訓練の経費や、訓練期間中における一部の賃金を助成する制度です。

人材育成支援コースの概要は以下のとおりです。

項目

内容

概要

職務に関連する知識などを習得させる訓練・OJT付き訓練などを実施した際に、訓練期間中の経費および賃金の一部を助成する

要件

指定訓練を10時間以上受けている

補助率・補助額

経費助成:45%~70%

賃金助成:760円/人・時間

OJT実施助成:10万円または20万円/人・時間

対象経費

職務に関連する訓練にかかった経費および、訓練期間中の所定労働時間内の賃金

申請期間

訓練終了日の翌日から起算して2か月以内

令和5年度から訓練コースが統合され、名称が変更されました。詳細は厚生労働省のページでご確認ください。

人材開発支援助成金

両立支援等助成金

男性社員が、仕事と家庭を両立できる職場環境づくりを支援する助成金です。概要は以下のとおりです。(出生時両立支援コースの場合)

項目

内容

概要

男性労働者が育児休業を取得しやすい雇用環境整備や業務体制整備を行い、育児休業を取得した男性労働者が生じた事業主に支給する

要件

・育児・介護休業法に定める雇用環境の整備を複数行っている

・赤ちゃんの誕生後8週間以内に、男性社員が連続5日以上の育児休暇をとっている(所定労働日を4日以上含む) 

・育児休業を取得した社員が3人以上いる 

・育児休業取得率が一定以上上昇している など

補助率・補助額

第1種(出生時育児休業の取得):20万円(代替要員加算 45万円)

第2種(育児休業取得率上昇):20万円~最大60万円

申請期間

第1種:育児休業終了日の翌日から起算して2か月以内

第2種:支給要件を満たした事業年度の翌事業年度開始日から起算して6か月以内

令和5年度から、加算措置の新設や、育児休業取得率上昇時の助成要件が一部緩和されています。

両立支援等助成金とは?各コースの申請要件、受給額と対象者

補助金、助成金のメリット

補助金や助成金を活用することで、以下のメリットが得られます。

補助金のメリット

助成金のメリット

・融資とは異なり、返済は不要である

・助成金よりも種類や支給額が多い

・適用範囲が広い

・事業価値が上がる

・本格的な事業改善が見込める

・融資とは異なり、返済は不要である

・人事労務管理の整備や人材確保につながる

・通年で公募されているものがほとんどである

・補助金よりも審査の難易度が低い

補助金、助成金のデメリット

メリットが大きい補助金・助成金制度ですが、デメリットも心得ておくことが必要です。

補助金のデメリット

助成金のデメリット

・厳しい審査が必要

・申請から支給までの期間が長い

・情報を探すのが難しい

・課税対象になる補助金もある

・一部の助成金は公募期間が短い

・受給要件を満たすのに経費がかかる

・申請から支給までの期間が長い

・受給要件が複雑である

まとめ

本記事で紹介したように、中小企業が使える補助金・助成金制度はとても数が多くなっています。そのうえ、不正受給防止および情勢に対応するため、制度内容が毎年変わることもあります。自社に合った補助金・助成金の受給を適切に受けるには、こまめな情報収集が欠かせません。

全国の補助金・助成金を検索するには、中小企業向けの制度に特化し収集している補助金コネクトがおすすめです。補助金・助成金をはじめとした種別や、地域・公募期間などを条件にして、適切な制度を検索できます。

ご自身で調べるのが難しい方は、無料相談も行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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