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事業承継・M&A補助金とは?制度概要や対象者、補助額、申請方法などを解説

事業承継・M&A補助金
補助金
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更新:2026/05/23

事業承継を契機として新しい取り組み等を行う中小企業等及び、事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎを行う中小企業等を支援する制度として「事業承継・M&A補助金」という補助金があります。

しかしこの制度について、詳しく知らない事業者も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、事業承継・M&A補助金制度について、概要や申請類型、申請方法やスケジュールについて解説します。ぜひ参考にしてください。

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事業承継・M&A補助金とは

最初に、事業承継・M&A補助金とはどのような制度なのか、概要や対象者を解説します。

概要

事業承継・M&A補助金は、中小企業・小規模事業者等が、事業承継やM&Aに際して行う設備投資等や、事業承継・事業再編及び事業統合に伴う経営資源の引継ぎ、または引継ぎ後の経営統合に係る経費の一部を補助する補助金です。

昨今、黒字経営であるにもかかわらず、後継者不足を理由に廃業する中小企業が増えています。

廃業により、該当企業が積み上げてきたノウハウや技術が消滅するほか、従業員の雇用先もなくなってしまいます。これらを防ぎ、国をあげて事業承継を支援する目的で、制度が制定されました。

企業が抱える「後継者不在」や「事業の成長の停滞」といった課題に対し、「第三者への承継(M&A)」、「親族・従業員などへの承継」 を促進し、企業の「価値ある事業の維持・発展」を支援する制度です。

対象者

補助金の交付を受けられる対象者は、申請枠によって異なります。

枠名

対象者

主な要件

事業承継促進枠

5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している中小企業者等・個人事業主

・後継者が主導する事業であること

・承継予定の経営資源を活用すること

・5年間で付加価値額または1人当たり付加価値額を年平均3%以上向上させる計画であること

・認定経営革新等支援機関の確認を受けること

・M&Aによる第三者承継は対象外

専門家活用枠

M&Aにより事業を譲り受ける「買い手」または譲り渡す「売り手」の中小企業者等

・補助事業期間内にM&Aを実施すること

・M&A仲介費用、FA費用、DD費用等が対象

・個人事業主は青色申告者であること

・小規模売り手支援類型あり

・中小企業基本法上の中小企業者等であること

PMI推進枠

M&Aに伴い経営資源を譲り受け、PMI(経営統合)に取り組む中小企業者等

・M&A実施済み、または実施予定であること

・PMIに関する取り組みを行うこと

・5年間で付加価値額または1人当たり付加価値額を年平均3%以上向上させる計画であること

・15次公募からDD未実施でも申請可能

廃業・再チャレンジ枠

事業承継やM&Aに伴い廃業・再チャレンジを行う中小企業者等

・2020年以降に売り手としてM&Aに着手していること

・3カ月以上M&Aに取り組んでいること

・補助事業後に廃業を完了すること

・廃業後に再チャレンジへ取り組むこと

ここでの中小企業者は、中小企業基本法第2条に準じて、以下のとおりに該当する業種と資本金、従業員の数以下と定められています。

業種

資本金

従業員数

製造業

3億円

300人

卸売業

1億円

100人

サービス業

(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)

5,000万円

100人

小売業

5,000万円

50人

ゴム製品製造業

(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)

3億円

900人

ソフトウェア業又は情報処理サービス業

3億円

300人

旅館業

5,000万円

200人

また、小規模企業者・小規模事業者に関しては、従業員の数で要件が定められています。

業種

定義

製造業、その他

常時使用する従業員の数が20人以下の会社又は個人

卸売業・小売業 ・サービス業

常時使用する従業員の数が5人以下の会社又は個人

宿泊業・娯楽業

常時使用する従業員の数が20人以下の会社又は個人

参考:事業承継・M&A補助金は個人事業主も可能?個人の申請要件や注意点を解説

補助率・補助上限額

事業承継・M&A補助金の補助率、補助額は以下のとおりです。

項目

事業承継促進枠

専門家活用枠

廃業・再チャレンジ枠

PMI 推進枠

補助率

2/3又は1/2以内

買い手支援類型: 2/3以内

売り手支援類型:1/2又は2/3以内

小規模売り手支援類型: 2/3以内

再チャレンジ申請 :2/3又は1/2

併用申請:他補助事業枠の補助率に従う

PMI専門家活用類型:1/2

事業統合投資類型:1/2・2/3

補助下限額

100万円

50万円

50万円

50 万円

補助上限

800万円~1,000 万円以内(上乗せ有)

買い手・売り手支援類型: 600万円~800万円以内 (上乗せ有)

小規模売り手支援類型:

300万円以内

併用申請の場合150万円、300万円

PMI専門家活用類型:150万円

事業統合投資類型:800~1,000万円

対象経費

一例として、事業承継・M&A補助金の専門家活用枠における対象経費と具体例は以下のとおりです。

経費区分

対象となる例

謝金

士業及び大学博士・教授等に支払われる費用

旅費

交通費、宿泊費

外注費

請負契約による業務委託費

委託費

仲介・FA費用、デュー・ディリジェンス費用、登記費用

システム利用料

M&A候補先とのマッチングプラットフォーム利用料

保険料

M&A事後に発生する損害保障を目的とするもの

廃業費

廃業のための行政書士費用、在庫処分費用、解体費、原状回復費

原則として相見積もりが必要となりますが、一部不要となるケースもあります。詳細は最新の公募要領をご覧ください。

参考:事業承継・M&A補助金の対象経費とは?申請枠ごとの補助対象経費、対象外経費を徹底解説

採択率

11次~14次の採択率は60.9%となりました。

申請数

採択数

採択率

11次:専門家活用枠

590件

359件

60.8%

12次:専門家活用枠

436件

266件

61.0%

12次:事業承継促進枠

250件

152件

60.8%

12次:廃業・再チャレンジ枠

1件

1件

100%

12次:PMI推進枠

55件

34件

61.8%

13次:事業承継促進枠

182件

111件

61.0%

13次:専門家活用枠

267件

163件

61.1%

13次:PMI推進枠

32件

19件

59.4%

14次:事業承継促進枠

169件

103件

61.0%

14次:専門家活用枠

299件

180件

60.2%

14次:PMI推進枠

43件

27件

62.8%

14次:廃業・再チャレンジ枠

1件

1件

100%

合計

2,324件

1,416件

60.9%

申請方法

事業承継・M&A補助金の申請手続きの流れは以下の通りです。

  1. 対象要件を確認する

  2. 認定経営革新等支援機関へ相談する

  3. gBizIDプライムアカウントの取得

  4. jGrantsでの交付申請

  5. 交付決定通知

  6. 補助対象事業の実施・実績報告

  7. 補助金交付を受ける

gBizIDプライムの取得

gBizIDプライムとは、法人と個人事業主の共通認証システムであり、取得によって補助金や申請サービスなど各種行政サービスが利用できます。事業承継・M&A補助金の申請には、IDの取得が必須です。

取得するには、gBizIDのホームページにある「gBizIDを取得する」の項目から、「gBizIDエントリー作成」ボタンをクリックします。その後、アカウントIDとなるメールアドレスを入力し、URLが届いたら必要事項を入力し、登録ボタンを押します。入力した内容が表示されますので、確認しOKボタンを押したら、エントリーアカウントの作成は完了です。

必要書類の準備

事業承継・M&A補助金の申請は「jGrants(Jグランツ)」という電子申請システムで申請します。

その際、gBizIDプライムのアカウントを取得しなければいけません。アカウントの取得は「gビズID | Home 」から行えます。

なお、アカウントを申請する際は、以下の書類等が必要です。

  • 印鑑証明書または印鑑登録証明書(発行日から3か月以内のもの)

  • 代表者の実印を押印した申請書

  • 代表者のメールアドレスと電話番号(SMSが受診できるもの)

アカウントの発行には2〜3週間ほどのかかるので、早めに申請しておきましょう。

オンライン申請フォーム(jGrants)から提出

jGrantsから申請するには、ログイン後に申請フォーム画面から必要事項を入力します。入力項目が多いため、「一時保存する」のボタンを随時活用しながらの入力がスムーズに進められます。一時保存後のデータを再編集する際は、「マイページ」から事業名を選択してください。

全て入力したら、「申請する」ボタンを押下します。そうすると確認画面が表示されますので、入力誤りがないことを確認し、もう一度「申請する」ボタンを押すと、申請が完了します。

申請内容は、マイページから確認できます。「作成済みの申請」の項目で、申請状況が「申請済み」となっており、申請完了日時が表示されていれば、申請が完了しています。この場合、申請内容の修正はできません。事務所からの要求・命令などがあるときも、一覧に表示されますので、必要に応じて確認しましょう。

スケジュール

事業承継・M&A補助金の申請スケジュールは、執筆時点における第15回公募は以下のとおり進んでいます。

日付

内容

公募要項公開

2026年5月22日金)

公募受付開始

2026年6月中旬(予定)

公募締切

2026年7月下旬 (予定)

採択通知

2026年9月下旬(予定)

実績報告期間

2027年2月中旬~2027年12月上旬 (予定)

参考:事業承継・M&A補助金の申請スケジュールは?申請の流れと手続き、必要書類を解説

まとめ

今回は、事業承継・M&A補助金について、詳しく解説しました。この補助金は、事業承継やM&Aにより新たな取り組みを始めようとしている中小企業等に、ぜひ活用していただきたい制度です。

交付を受けるには審査を通過する必要があり、申請しても必ず受け取れるものではありません。また、交付までの期間も長く、不安に思うこともあるでしょう。

しかし、審査を通過すれば、多くな補助金を受け取ることができ、経営や既存事業の見直しに役立てられます。

本記事で解説した内容を参考にしていただき、スムーズな申請ができるよう準備を進めていきましょう。

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