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小規模事業者持続化補助金とは?対象者や補助額、申請方法、スケジュールを解説

補助金
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更新:2024/05/08

小規模事業者持続化補助金は、中小企業や個人事業主の販路拡大や生産性向上を支援するための補助金制度です。採択率が高く、多くの事業者が活用し事業を伸ばしています。

本記事では、小規模事業者持続化補助金の対象者や申請枠、補助額など、制度の概要をわかりやすく解説します。

小規模事業者持続化補助金の申請を視野に入れている方はぜひ参考にしてみてください。

補助金コネクトでは「補助金を活用したい」「補助金の申請方法を知りたい」企業さまに、補助金活用に関する情報提供をしています。資金調達でお困りの方はお気軽にご相談ください。
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小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路拡大や生産性向上の支援を目的とした補助金制度です。

令和6年能登半島地震の被災者向けの<災害支援枠>と区別するため、小規模事業者持続化補助金<一般型>と表現されることもあります。

この制度は、事業者が自社の経営を見直し、経営計画を立てながらビジネスを進められるように設計されています。

具体的には、以下のような取り組みを行っている、または計画している事業者が補助の対象となります。

  • 販路獲得のための新規市場への参入

  • 新規顧客獲得に向けた商品開発、改良

  • 事業発展のための業務効率化

執筆現在で、第16回の公募が開始されています。

小規模事業者持続化補助金の対象者

小規模事業者持続化補助金の対象者は、法人、個人事業、特定非営利活動法人であり、かつ以下の従業員数の要件を満たす必要があります。

業種

常時使用する従業員数

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)

5人以下

サービス業のうち宿泊業・娯楽業

20人以下

製造業その他

20人以下

他にも、小規模事業者であることの確認のため、以下の要件も満たす必要があります。

  • 資本金、出資金が5億円以上の法人に100%株式を保有されていない(法人のみ)

  • 確定済み(申告済み)直近3年分、もしくは事業年度分の課税所得が年平均額15億円未満

要件を満たせば株式会社や合同会社だけでなく、個人事業主も対象となります。

なお、過去に小規模事業者持続化補助金に申請し採択された事業者でも、再申請が可能である場合があります。詳しくはお問合せください。

小規模事業者持続化補助金の補助率と補助上限額

小規模事業者持続化補助金には5つの申請枠が準備されています。申請枠別の補助率と補助上限額は以下のとおりです。

申請枠

補助率

補助上限額

通常枠

2/3

50万円

賃金引上げ枠

2/3

(赤字事業者 3/4)

200万円

卒業枠

2/3

200万円

後継者支援枠

2/3

200万円

創業枠

2/3

200万円

実際に受け取れる額は、経費に補助率をかけた金額と補助上限額の小さい方となります。

例:創業枠で経費600万円で申請 ⇒ 600 × 2/3 = 400万円 ⇒ 補助上限の200万円まで交付

免税事業者が適格請求書発行事業者となった場合は、インボイス特例として上限額に50万円上乗せされます。また通常枠以外はいくつか条件が設定されていますので、それを満たす必要があります。

それでは、それぞれの申請枠の概要と申請要件を解説します。

通常枠

通常枠は、幅広い事業者を対象として支援するための最もスタンダードな申請枠です。

他のどれにも当てはまらなかった場合は、こちらの枠で申請していくことになります。

ちなみに複数の対象事業者が共同で申請する場合は、通常枠のみと限定されているので注意しておきましょう。

賃金引上げ枠

賃金引上げ枠は、従業員の賃金を引き上げようと努力する事業者を支援目的の枠です。

具体的な申請要件は以下のとおりです。

事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+50円以上

なお、すでに+50円以上の条件を達成している場合は、現在支給している事業場内最低賃金+50円以上にする必要があります。

また直近1期、もしくは1年間の課税所得金額が0円以下である赤字事業者の場合は、補助率が4分の3へ大きく引き上げられます。

卒業枠

卒業枠は、従業員の増加によりさらなる事業拡大を目指す事業者の支援を目的としています。

補助事業の終了時点において、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大させる必要があります。

業種

常時使用する従業員数の変化

商業、サービス業(宿泊業・娯楽業除く)

5人以下 → 6人以上へ

宿泊業、娯楽業

20人以下 → 21人以上へ

製造業、その他

20人以下 → 21人以上へ

後継者支援枠

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後継者支援枠は将来的な事業継承を見据えた持続的な運営を目指す事業者を支援する枠です。

中小企業庁が主催する「アトツギ甲子園」のファイナリストになった事業者が該当します。

ちなみにこのアトツギ甲子園は39歳以下の後継者候補であればエントリー可能ですので、後継者がいらっしゃる方はチャレンジしてみても良いのではないでしょうか?

創業枠

創業枠は、特定創業支援等事業による支援を受け創業した小規模事業者が申請可能となる枠です。

特定創業支援等事業とは、これから会社を創業する方、もしくは創業して間もない方に対して、国から認定を受けた自治体が支援する制度です。

自治体の指定する研修を受けると発行される証明書を持っていることが条件になります。

なお、特定創業支援等事業については以下の記事で詳しく解説しています。

特定創業支援等事業とは?対象者や証明書の交付条件を解説

小規模事業者持続化補助金の対象経費

小規模事業者持続化補助金で補助対象となる経費は以下のとおりです。非常に幅広い経費が対象となります。

経費の種類

対象となる例

対象とならない例

機械装置等費

生産販売拡大のための調理器具

特定業務用ソフトウェア(顧客管理ソフトなど)

自転車

パソコン

事務用プリンタ

広報費

広告外注費、発送費

看板作成費

新聞・雑誌への広告費

名刺

会社案内パンフレット

未使用のチラシ

ウェブサイト関連費

サイトや動画の作成費用

インターネット広告

コンサルティング費

未公開動画

展示会等出展費(オンラインも含む)

展示会出展の出展料

運搬費、翻訳料

ガソリン代

駐車場代

飲食費を含んだ商談会費

旅費

展示会や新商品生産のため宿泊代

交通費(バス、電車、新幹線、航空機)

日当

ガソリン代

タクシー代

セミナー参加の旅費

開発費

新製品の原材料費

新パッケージのデザイン費

使い切れなかった材料分

既存デザインの印刷費

資料購入費

書籍代(10万円未満)

同じ図書の複数購入

雑役務費

臨時の雇用者のアルバイト代

派遣労働者の派遣料

社会保険適用の正規型の労働者の賃金

借料

機器や設備のリース、レンタル料

事務所家賃

設備処分費

既存事業の設備機器の解体、処分、修繕費用

消耗品の処分費用

自己所有物の修繕費

委託・外注費

店舗改装工事

インボイス制度の専門家相談費用

単なる店舗移転のための旧店舗の解体費用

ウェブサイト関連費は、補助金総額の1/4(最大50万円)が上限となり、ウェブサイト関連費のみでの申請はできませんので注意しましょう。

対象経費は非常にややこしいため、採択はされたが交付許可が下りなかったというケースも珍しくありません。必ず事務局に確認するか、専門家に相談するようにしましょう。

小規模事業者持続化補助金に採択されるためのポイント

補助金は誰でも採択されるわけではありません。

申請時は「基礎審査」「計画審査」「加点審査」の3点を抑えて、採択率アップを狙いましょう。

基礎審査

基礎審査の審査観点は以下のとおりです。

  • 必要資料をすべて提出しているか

  • 要件などを満たしているか

  • 事業遂行力はあるか

  • 小規模事業者が主体的に活動し、技術やノウハウを活かせるか

基礎審査では、事業者がそもそも補助対象かどうか、公金を投入し支援するのに相応しいかどうかに着目して審査されます。

計画審査

計画審査は、提出した経営計画書や事業計画書についての評価です。

この評価が高い順から採択されますので、計画書は必ず以下の観点を抑えて作成しておきましょう。

  • 自社の経営状況を適切に把握しているか

  • 自社の強みや特性を活かせているか、目標設定は適切か

  • 事業が実現可能で有用性があり、小規模事業者ならではの事業か

  • 費用の積算が明確かつ正確であるか

これら以外にも、事業計画の中にITを有効に活用しているなど細かい基準がありますので、事前に公募要領で確認しておきましょう。

加点審査

加点審査では、政策的観点からの加点が行われます。該当するものについては事前に確認しておきましょう。主なものを以下に示します。

種類

条件

パワーアップ型加点

地域資源を使って地域外への販売、もしくは地域内の需要喚起を目的とした事業

赤字賃上げ加点

赤字経営であり、賃金引上げ枠に申請する事業者

経営力向上計画加点

中小企業等経営強化法「経営力向上計画」認定あり

事業承継加点

代表者の年齢が満60歳以上

東日本大震災加点

東京電力福島第一原子力発電所の影響を受けた

過疎地域加点

過疎地域での販路拡大を目指す

事業環境変化加点

ウクライナ情勢や原油、ガス価格高騰の影響を受けた

小規模事業者持続化補助金の申請方法

小規模事業者持続化補助金の申請は以下の流れになります。

  1. 必要書類(応募時提出資料・様式集)の作成

  2. 経営計画書、補助事業計画書(様式2・3)の写し、希望枠や加点に関する書類を商工会議所の窓口へ提出

  3. 商工会議所発行の「事業支援計画書」(様式4)を受領

  4. 補助金事務局まで電子申請で提出

受付は電子申請のみとなりますので注意しましょう(申請URLはこちら)。

また、電子申請を行うためにははGビズIDプライムのアカウントが必要となります。取得に2週間程度かかりますので、お持ちでない方は今すぐ手続きを行うことをおすすめします。

小規模事業者持続化補助金のスケジュール

執筆現在、申請受付中の第16回公募のスケジュールは以下のとおりです。

項目

日程

商工会議所への申請(様式4発行受付)

2024年5月20日(月)

申請締切

2024年5月27日(月)

事業支援計画書交付の受付締切

2024年5月20日(月)

事業実施期間

交付決定日から2024年11月4日(月)

実績報告書提出期限

2024年11月14日(木)

実際の申請を行う前に、所在地の商工会議所へ事前申請が必要です。非常にタイトなスケジュールになっているため、注意しましょう。

まとめ

小規模事業者持続化補助金は、上手く活用すれば企業の事業を資金面で手助けしてくれる心強い補助金制度です。

対象経費が幅広いため、まとまった出費を予定されている方は、補助されるものがないか確認してみてください。

合否は事業計画によって決定されますので、申請資料の作成には商工会議所のサポートを受ける前提で進めて行くのがポイントです。

商工会議所によっては対応が遅かったりするので、時間のかかる計画書の作成は外部の専門家の手を借りるのもおすすめです。

補助金コネクトでもご支援していますので、ご興味のある方は以下よりご連絡いただければ幸いです。

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