神奈川県では、人流・物流のゼロカーボン化を促進するため、事業用等の電気自動車の導入を支援する制度として、「神奈川県事業用等EV導入費補助金」が実施されています。
本補助金は、EVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等を導入する法人・個人事業者・リース事業者等を対象に、車両本体の購入費用などの一部を補助する制度です。個人の自家用車は対象外です。
補助額は車両区分によって異なります。EVバスは補助率3分の1・上限1,500万円、EVタクシーは補助率3分の1・上限100万円、EVトラックは補助率4分の1・上限500万円、EV軽トラックは補助率の設定なし・上限20万円、EVレンタカー等は補助率3分の1・上限100万円です。
令和8年度の受付期間は、令和8年4月30日から令和8年12月28日17時までです。ただし、予算がなくなり次第終了します。公式ページの新着情報では、令和8年9月4日時点でEVバスの申請額が予算額の9割を超え、令和8年8月24日時点でEVタクシー・EVトラック・EVレンタカー等も予算額の9割を超えています。
本記事では、神奈川県事業用等EV導入費補助金の概要、対象者、補助対象車両、補助額、対象経費、申請方法、申請時の注意点をわかりやすく解説します。
神奈川県事業用等EV導入費補助金は、人流・物流のゼロカーボン化を促進するため、CO2削減効果が大きい事業用等EVの導入経費の一部を補助する制度です。
対象となる車両は、EVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等です。県内の事業所で新たに事業用等EVを導入する場合に活用できる可能性があります。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 令和8年度 神奈川県事業用等EV導入費補助金 |
実施主体 | 神奈川県 |
対象地域 | 神奈川県 |
対象車両 | EVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等 |
対象者 | 対象車両の所有者となる法人・個人事業者、またはリース事業者等 |
対象外 | 個人の自家用車 |
主な対象経費 | 事業用等EVの車両本体の購入に係る経費等 |
申請受付期間 | 令和8年4月30日から令和8年12月28日17時まで |
申請方法 | e-kanagawa電子申請システム |
補助事業完了期限 | 令和9年3月24日まで |
実績報告期限 | 補助事業完了日の翌日から2か月以内、または令和9年3月24日17時のいずれか早い日 |
受付終了条件 | 予算がなくなり次第終了 |
令和8年度の予算は、事業用等EV全体で10億円、そのうちEVバス分は8億7,000万円とされています。
最新の公募情報は以下リンクの公式ページよりご確認ください。
本補助金の対象となるのは、補助対象車両の自動車検査証記録事項上の所有者となる法人または個人事業者です。
ただし、割賦販売、つまり所有権留保条項付売買契約で導入する場合は、補助対象車両の使用者となる法人または個人事業者が対象となります。また、リースにより導入する場合は、リース事業者が申請します。
対象者 | 内容 |
|---|---|
法人 | 補助対象車両の所有者となる法人 |
個人事業者 | 補助対象車両の所有者となる個人事業者 |
割賦販売で導入する場合 | 補助対象車両の使用者となる法人または個人事業者 |
リース事業者 | 対象事業者に対して事業用等EVをリースする事業者 |
転リースの場合 | リース事業者と転リース事業者が共同申請 |
国、公共法人、国または地方公共団体が単独で25%以上出資する法人は対象外です。
補助対象者は、次のいずれかの事業を営む者、または対象者にリースを行う事業者です。
区分 | 主な対象事業 |
|---|---|
バス事業 | 一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業 |
タクシー事業 | 一般乗用旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業 |
トラック事業 | 一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、第二種貨物利用運送事業、貨物軽自動車運送事業 |
自家用EVトラック | EVトラックを貨物輸送の用に供する事業者 |
レンタカー等事業 | 自家用自動車有償貸渡業 |
リース事業 | 上記の事業者に対して事業用等EVをリースする事業者 |
EVバスを導入する場合は、GREEN×EXPO 2027において来場者の輸送に協力する事業者に限られます。
本補助金の主な要件は以下のとおりです。
要件 | 内容 |
|---|---|
事業用等EVであること | EVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等に該当すること |
使用の本拠 | 自動車検査証記録事項上の使用の本拠の位置が神奈川県内であること |
燃料の種類 | 自動車検査証記録事項上の燃料の種類が「電気」であること |
初度登録・初度検査 | 県の交付決定後に初度登録または初度検査される車両であること |
個人自家用車の除外 | 個人の自家用車は対象外 |
EVバスの追加要件 | GREEN×EXPO 2027の来場者輸送に協力すること |
ラッピング等 | EVバス・EVタクシー・EVトラックは、車両がEVであると分かるラッピング等が必要 |
交付決定後の着手 | 交付決定前に初度登録・初度検査または全額支払いを完了しないこと |
EVバスについては、環境省が採択した執行団体が実施するEVバス導入に関する補助事業の交付対象となる車両であることも要件とされています。
補助対象となるのは、次の事業用等EVです。
車両区分 | 主な内容 |
|---|---|
EVバス | 事業用EVのうち、乗車定員11人以上で、一般乗合・一般貸切・特定旅客自動車運送事業に供するもの |
EVタクシー | 事業用EVのうち、乗車定員10人以下で、一般乗用・特定旅客自動車運送事業に供するもの |
EVトラック(事業用) | 事業用の貨物自動車、または貨物自動車をベースとした特種用途自動車 |
EVトラック(自家用) | 車両総重量2.5トン超で、貨物輸送の用に供する自家用EVトラック |
EV軽トラック | 貨物軽自動車運送事業に供する事業用EV |
EVレンタカー等 | 自家用自動車有償貸渡業に供するEV。レンタカー型カーシェアリングも含む |
EVレンタカー等には、会員制により特定の借受人に対して自家用自動車を貸し渡す「レンタカー型カーシェアリング」に供するものも含まれます。
EVバス、EVタクシー、EVトラックについては、ラッピング等により車両がEVであると分かるようにする必要があります。EVバスは、県の補助を受けている旨を示すことも必要です。EVタクシーとEVトラックについても、県の補助を受けている旨を示すよう努めることとされています。
補助額は、1台あたり以下のいずれか低い額です。
補助対象経費に車両区分ごとの補助率を乗じた額
車両区分ごとの補助上限額
ただし、県の補助額と国の補助金等の合計額が、補助対象経費を超えないことが条件です。補助額は千円未満切り捨てです。
車両区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
EVバス | 1/3 | 1,500万円 |
EVタクシー | 1/3 | 100万円 |
EVトラック | 1/4 | 500万円 |
EV軽トラック | 補助率設定なし | 20万円 |
EVレンタカー等 | 1/3 | 100万円 |
EV軽トラックは補助率の設定はなく、1台あたり20万円が補助上限額です。
EVトラックは、1使用者あたり原則5台まで申請可能です。その他の事業用等EVについても、短期間に予算額を超える申請があった場合は、申請台数に上限が設けられる場合があります。
補助対象となる経費は、事業用等EVの車両本体の購入に係る経費です。
また、EVバス、EVタクシー、EVトラックについては、以下の経費も補助対象となります。
車両区分 | 補助対象経費 |
|---|---|
共通 | 事業用等EVの車両本体の購入に係る経費 |
EVバス | 事業の用に供する仕様に変更するために必要と認められる費用、ラッピング等に係る費用 |
EVタクシー | 事業の用に供する仕様に変更するために必要と認められる費用、ラッピング等に係る費用 |
EVトラック | 事業の用に供する仕様に変更するために必要と認められる費用、ラッピング等に係る費用 |
EV軽トラック | 車両本体の購入に係る経費 |
EVレンタカー等 | 車両本体の購入に係る経費 |
値引きがある場合は、値引き後の金額が対象となります。また、消費税および地方消費税は補助対象経費に含まれません。
以下のような経費は、補助対象外です。
対象外経費 | 内容 |
消費税等 | 消費税および地方消費税 |
目的外のメーカーオプション | 事業の用と無関係と判断されるメーカーオプション等 |
目的外のディーラーオプション | 事業の用と無関係と判断されるディーラーオプション等 |
補助対象外部分 | 補助対象経費の内容・金額が証拠書類で確認できない部分 |
交付決定前に着手したもの | 交付決定前に初度登録・初度検査、または全額支払いを完了した車両 |
補助事業者自身、100%同一資本に属するグループ企業、補助事業者の関係会社から調達する場合は、利益等を除いた金額が補助対象経費となります。必要に応じて、利益等排除に関する書類の提出が求められます。
令和8年度の申請受付期間は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
申請受付開始 | 令和8年4月30日 |
申請受付期限 | 令和8年12月28日17時まで |
受付終了条件 | 予算がなくなり次第終了 |
申請の目安 | 補助事業に着手する1か月以上前 |
補助事業完了期限 | 令和9年3月24日まで |
実績報告期限 | 補助事業完了日の翌日から2か月以内、または令和9年3月24日17時のいずれか早い日 |
受付期間中であっても、予算額を超える申請があった場合は受付が締め切られることがあります。予算額の終了時点で複数の交付申請があった場合は、抽選により交付対象を選定する場合があります。EVバスについては、申請額を按分するなどの調整が行われる場合があります。
最新の公募情報は以下リンクの公式ページよりご確認ください。
申請は、e-kanagawa電子申請システムで行います。持込みでの提出は受け付けられません。
審査には1か月ほどかかる場合があります。書類に不備がある場合はさらに時間がかかるため、車両の初度登録・初度検査や支払いのスケジュールを踏まえて、余裕をもって申請することが重要です。
主な交付申請書類は以下のとおりです。
書類 | 内容 |
|---|---|
交付申請書 | 神奈川県事業用等EV導入費補助金交付申請書 |
事業計画書 | EVバス以外は別紙1-1、EVバスは別紙1-2を使用 |
注文書または見積書の写し | 車両本体価格、値引額、消費税等が確認できるもの |
補助対象経費の明細 | 必要に応じて提出 |
申請者等の確認書類 | 個人事業者、法人、リース事業者等の確認書類 |
仕様書・カタログ等 | 事業用等EVの性能が分かる資料 |
役員等氏名一覧表 | 法人等の場合に必要 |
共同申請同意書 | リース・転リースの場合等に必要 |
利益等排除に関する書類 | 関係会社等から調達する場合に必要 |
事業許可等を証する書類 | 国土交通大臣の許可等を証する書類 |
GREEN×EXPO 2027関連書類 | EVバスを導入する場合に必要 |
その他 | 知事が必要と認める書類 |
リースの場合は、リース事業者が申請します。転リースの場合は、リース事業者と転リース事業者が共同で申請します。
本補助金の一般的な流れは以下のとおりです。
行程 | 内容 |
|---|---|
1. 対象車両・対象者の確認 | 導入予定車両がEVバス、EVタクシー、EVトラック等に該当するか確認 |
2. 見積書等の準備 | 車両本体価格、仕様変更費用、ラッピング費用等を整理 |
3. 交付申請 | 補助事業の着手予定日の1か月以上前に電子申請 |
4. 審査 | 県が申請内容を審査 |
5. 交付決定 | 交付決定通知を電子申請システムで受領 |
6. 補助事業着手 | 交付決定後に初度登録・初度検査、支払い等を実施 |
7. 補助事業完了 | 初度登録・初度検査、支払い、下取車入庫等を完了 |
8. 実績報告 | 完了日の翌日から2か月以内、または令和9年3月24日17時のいずれか早い日までに提出 |
9. 実績審査 | 県が実績報告書類を審査 |
10. 補助金額確定 | 補助対象経費と支払証憑を確認し、補助金額を確定 |
11. 補助金交付 | 指定口座へ補助金を振込み |
補助金は、実績報告書の内容を審査し、補助金額を確定した後に指定口座へ振り込まれます。
公式ページの新着情報では、令和8年9月4日時点でEVバスは予算額の9割を超え、令和8年8月24日時点でEVタクシー・EVトラック・EVレンタカー等も予算額の9割を超えています。
受付期限は令和8年12月28日17時までですが、予算がなくなり次第終了します。導入を検討している場合は、申請前に公式ページで受付状況を確認しましょう。
交付申請は、補助事業に着手する1か月以上前に行う必要があります。審査には1か月ほどかかることがあり、書類に不備がある場合はさらに時間がかかります。
導入車両の納期や登録予定日、支払い予定日を確認したうえで、余裕をもって申請しましょう。
本補助金では、補助事業の着手に該当する行為として、車両の初度登録または初度検査、全額の代金支払いの完了が定められています。
県の交付決定前に、これらの行為を1つでも実施した場合、補助金の交付を受けられません。
リースで導入する場合は、リース事業者が申請します。
リース料の算定にあたっては、元本相当額から補助金相当額分を減額するなど、補助金相当額が事業用等EVの使用者に還元されるようにする必要があります。
また、リース契約期間は、原則として車両区分ごとの処分制限期間以上である必要があります。
EVバスを導入する場合は、GREEN×EXPO 2027において来場者の輸送に協力する事業者であることが必要です。
申請時には、輸送協力に係る資料等を提出し、実績報告時にも来場者輸送に協力することが分かる書類が必要になります。
EVバス、EVタクシー、EVトラックについては、ラッピング等により車両がEVであると分かるようにする必要があります。
EVバスについては、県の補助を受けている旨の表示も必須です。EVタクシーとEVトラックについては、県の補助を受けている旨を示すよう努めることとされています。
国の補助金等を受ける場合でも、県の補助額と国の補助金等の合計額が補助対象経費を超えることはできません。
国の補助金を活用する場合は、補助対象経費、補助金額、交付決定通知書などを整理しておきましょう。
補助事業は、令和9年3月24日までに完了する必要があります。
補助事業の完了とは、車両の初度登録または初度検査、全額の代金支払いまたは残額の支払いが担保された契約の締結、下取車がある場合の下取車の入庫が完了している状態を指します。
実績報告は、補助事業完了日の翌日から2か月以内、または令和9年3月24日17時のいずれか早い日までに提出する必要があります。
交付決定後に補助事業の内容を変更する場合は、速やかに変更承認申請を行う必要があります。
また、補助事業を中止・廃止する場合も、事業計画の中止・廃止承認申請が必要です。交付決定額の20%を超える減額が生じない場合は提出不要とされていますが、車両内容や導入スケジュールに変更がある場合は、事前に確認しましょう。
補助金申請書類の作成を外部に依頼する場合は、行政書士法に抵触しないよう注意が必要です。
行政書士または行政書士法人でない者が、報酬を得て官公署に提出する書類を作成することは、法令上制限されています。補助金申請を外部へ依頼する場合は、依頼先の業務範囲を確認しておきましょう。
補助金を受けて導入した車両は、一定期間、補助目的に反して使用、譲渡、交換、貸付、担保提供、廃棄等を行う場合に知事の承認が必要です。
主な処分制限期間は、EVバス5年、EVタクシー3年、EVトラックは区分により3年から5年、EV軽トラック3年、EVレンタカー等は車両種別により3年から5年です。
また、補助事業に係る帳簿や証拠書類は、補助事業完了日の属する県の会計年度の翌年度から10年間保存する必要があります。
補助金を受けて導入した事業用等EVについては、地域で災害等が発生した場合、避難所等での給電活動に可能な範囲で努めることが協力事項とされています。
神奈川県事業用等EV導入費補助金は、県内の事業所でEVバス、EVタクシー、EVトラック、EV軽トラック、EVレンタカー等を導入する際に活用できる補助制度です。
補助額は車両区分によって異なり、EVバスは補助率3分の1・上限1,500万円、EVタクシーは補助率3分の1・上限100万円、EVトラックは補助率4分の1・上限500万円、EV軽トラックは補助率設定なし・上限20万円、EVレンタカー等は補助率3分の1・上限100万円です。
対象経費は、主に事業用等EVの車両本体の購入に係る経費です。EVバス、EVタクシー、EVトラックについては、事業用仕様への変更費用や、EVであることを示すラッピング等の費用も対象となります。
一方で、個人の自家用車は対象外です。また、県の交付決定前に初度登録・初度検査や全額支払いを完了した場合は、補助金の交付を受けられません。
令和8年度の受付期限は令和8年12月28日17時までですが、予算がなくなり次第終了します。申請を検討する場合は、対象車両、補助額、車両登録・支払いスケジュール、リース契約、国補助金との併用、ラッピング等の要件を早めに確認しましょう。
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