千葉県内で工場や店舗、事務所などの空調設備や照明を更新したいものの、設備投資の費用負担に悩んでいる中小企業も少なくありません。
こうした省エネルギー設備の導入を支援する制度が、「千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金」です。
令和8年度は、千葉県内の中小事業者等が省エネルギー診断などの結果に基づいて設備を導入する場合に、最大1,000万円の補助を受けられる制度として実施されました。
LED照明、高効率空調、遮熱・断熱工事、蓄電池、自然冷媒機器など、さまざまな設備が対象となっています。
ただし、令和8年度の設備導入分は、予算上限に達したため2026年8月14日に受付を終了しています。一方、県指定機関による省エネルギー診断の受診費については、2026年12月11日までの申請期間が案内されています。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
本記事では、令和8年度の公式情報に基づき、補助対象者、補助額、対象設備、申請方法、注意点などをわかりやすく解説します。
千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金は、県内の中小事業者等が実施する省エネルギー診断や、診断結果に基づく脱炭素設備の導入費用を支援する制度です。
設備のエネルギー使用量を減らし、二酸化炭素の排出量を削減することを目的としています。
令和8年度は、省エネルギー診断を受けた場合と、簡易自己診断を実施した場合で補助率・補助上限額が異なりました。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金 |
実施主体 | 千葉県 |
補助対象者 | 千葉県内で事業を行う中小事業者等 |
対象事業 | 省エネルギー診断、脱炭素設備の導入 |
補助率 | 1/2または1/4 |
補助上限額 | 最大1,000万円 |
主な対象設備 | LED照明、高効率空調、蓄電池、遮熱・断熱工事等 |
主な申請要件 | 省エネルギー診断等、CO2削減要件、CO2CO2スマート宣言への登録申請 |
設備導入分の受付 | 2026年8月14日に終了 |
診断受診費のみの申請期限 | 2026年12月11日 |
事業完了・実績報告期限 | 2027年1月29日 |
令和8年度の設備導入分は、当初2026年10月7日まで申請を受け付ける予定でした。
しかし、申請額が予算に達したため、2026年8月14日に受付が終了しました。
一方、県指定機関による省エネルギー診断の受診費のみを申請する場合は、2026年12月11日までの受付期間が設定されています。
ただし、受付期間内であっても予算がなくなり次第終了するため、申請を検討する場合は最新の受付状況を確認してください。
なお、千葉県は次年度の実施について未定と案内しています。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
令和8年度の補助対象者は、千葉県内で事業を行う中小事業者等です。
中小企業だけでなく、個人事業者、NPO法人、組合なども対象に含まれています。
事業者区分 | 主な対象 |
|---|---|
中小企業 | 千葉県内で事業を行う中小企業者 |
個人事業者 | 県内で事業を営む個人事業主 |
NPO法人 | 所定の要件を満たすNPO法人 |
組合 | 所定の要件を満たす組合等 |
ただし、法人形態や企業規模によって個別の要件があるため、詳細は交付要綱第2条で確認する必要があります。
また、補助対象となる設備は、千葉県内の事務所または事業所へ導入するものでなければなりません。
令和8年度は、交付申請日までに「CO2CO2(コツコツ)スマート宣言事業所登録制度」へ登録申請していることが要件でした。
CO2CO2スマート宣言事業所登録制度とは、千葉県内の事業所が省エネルギーや二酸化炭素排出量の削減に取り組むことを宣言する制度です。
設備導入の補助金を申請する場合は、設備の選定や省エネルギー診断と併せて登録申請を進める必要がありました。
令和8年度の設備導入申請では、交付申請日までに省エネルギー診断を受診するか、県が提供する簡易自己診断ツールによる診断を実施する必要がありました。
省エネルギー診断では、専門機関が事業所のエネルギー使用状況を確認し、設備の更新による削減効果などを評価します。
一方、簡易自己診断では、千葉県が提供するExcelツールに既存設備と更新設備の情報などを入力し、二酸化炭素排出量の削減効果を算出します。
ただし、簡易自己診断ツールに掲載されていない設備については、省エネルギー診断の受診を検討する必要があります。
令和8年度は、省エネルギー診断などの結果に基づき、事業所の二酸化炭素排出量の削減につながる設備導入が対象でした。
設備の種類だけでなく、実際の使用状況や削減効果などを踏まえて対象となるか判断されます。
事業区分 | 対象設備・工事の例 |
|---|---|
省エネルギーの促進 | LED照明、高効率空調 |
建物の省エネルギー対策 | 遮熱・断熱工事 |
蓄電池の設置 | 自ら設置した再エネ供給設備等で発電した電力を蓄える蓄電池 |
未利用エネルギーの利用 | 工場廃熱等利用設備 |
温室効果ガス削減対策 | フロン類を使用しない自然冷媒機器 |
再生可能エネルギーの利用 | 太陽熱利用システム、風力発電設備等 |
その他 | 省エネルギー診断で提案された設備等 |
例えば、既存の照明をLED照明へ更新する場合や、古い空調設備を高効率空調へ入れ替える場合などが考えられます。
ただし、対象設備の一覧に記載されている機器であっても、必ず補助対象になるわけではありません。
省エネルギー診断の結果や二酸化炭素排出量の削減要件などを満たす必要があります。
令和8年度の設備導入事業では、事業所におけるエネルギー起源二酸化炭素の排出量を、原則として年間3トン以上削減することが必要でした。
エネルギー起源二酸化炭素とは、電気やガス、燃料などの使用に伴って排出されるCO2のことです。
削減効果は、既存設備と更新後の設備の性能、使用時間、エネルギー使用量などによって異なります。
そのため、同じLED照明や高効率空調を導入しても、事業者によって削減量が異なります。
また、省エネルギー診断で提案された「その他の設備導入等」に該当する場合は、事業全体で年間3トン以上の削減に加え、設備の種類ごとに年間0.5トン以上の削減が必要でした。
令和8年度は、以下の設備などが補助対象外とされていました。
太陽光発電設備
電気自動車(EV)
プラグインハイブリッド自動車(PHV)
燃料電池自動車(FCV)
次世代自動車向けの充電設備・放電設備
全量売電を目的とした再生可能エネルギー設備
また、省エネルギー診断報告書に対象設備の型番等が記載されていない場合も、補助対象外となります。
設備導入を検討する際は、診断報告書と導入予定設備の仕様が一致しているか確認することが重要です。
令和8年度の補助率と上限額は、省エネルギー診断の方法によって異なりました。
項目 | 省エネルギー診断あり | 簡易自己診断のみ |
|---|---|---|
補助率 | 1/2 | 1/4 |
補助上限額 | 1,000万円 | 500万円 |
診断方法 | 指定された専門機関による診断 | 県の簡易自己診断ツール |
例えば、補助対象経費が1,000万円の場合、省エネルギー診断を受けた場合は最大500万円、簡易自己診断のみの場合は最大250万円の補助を受けられる計算です。
ただし、補助対象外となる経費は自己負担となります。また、補助金額の千円未満は切り捨てられます。
なお、県指定機関による省エネルギー診断の受診費についても補助対象となる場合があります。診断費のみを申請する場合の条件は、設備導入分と異なるため、募集要領を確認してください。
令和8年度は、対象設備の導入に必要な設備費、工事費、省エネルギー診断受診費などが補助対象とされていました。
経費区分 | 主な内容 |
|---|---|
設備費 | 対象設備の購入費、必要不可欠な付属機器 |
労務費 | 設備の導入工事に必要な作業費 |
設計費 | 設備の導入工事に必要な設計費 |
材料費 | 工事に必要な材料費 |
消耗品・雑材料費 | 工事に直接必要な消耗品等 |
直接仮設費 | 工事の実施に必要な仮設費 |
試験調整費 | 設備の試験・調整費 |
立会検査費 | 設備工事に伴う検査費 |
機器搬入費 | 対象設備の搬入費 |
現場管理費 | 対象工事に必要な現場管理費 |
省エネルギー診断受診費 | 県指定機関が実施する省エネルギー診断の受診費 |
省エネルギー診断受診費については、県が指定した機関による診断が対象です。
国が指定した機関による省エネルギー診断や、省エネ最適化診断などは、設備導入の根拠となる診断として利用できる場合がありますが、その受診費自体は本補助金の対象外です。
経費区分 | 主な内容 |
|---|---|
撤去費 | 既存設備の撤去費用 |
処分費 | 既存設備の処分費用 |
消費税・地方消費税 | 税相当額 |
法定福利費 | 工事費等に含まれる法定福利費 |
申請手数料 | 補助金申請手続きに必要な事務手数料 |
例えば、空調設備の更新工事で、設備費や設置工事費に加えて既存設備の撤去費が発生する場合、撤去費は補助対象経費から除外する必要があります。
見積書を取得する際は、対象となる設備費・工事費と、対象外となる費用を分けて記載してもらうことが重要です。
令和8年度の設備導入分の申請は、事前の省エネルギー診断等を行い、交付申請から交付決定、設備導入、実績報告へ進む方式でした。
補助対象となる事業者・設備の要件を確認する
既存設備の型番やエネルギー使用量を整理する
省エネルギー診断または簡易自己診断を実施する
CO2CO2スマート宣言事業所への登録申請を行う
導入設備の見積書や事業計画書を準備する
指定された方法で交付申請を行う
審査を経て交付決定を受ける
交付決定後に設備を発注・契約し、工事を実施する
設備導入と支払いを完了し、実績報告書を提出する
補助金額の確定後、請求手続きを行い、補助金を受け取る
令和8年度は、申請書類がすべて提出された日を収受日としていました。
そのため、申請書類に不足がある場合は、早めに提出していても受付日が遅くなる可能性がありました。
書類 | 主な用途 |
|---|---|
交付申請書(第1号様式) | 補助金の交付申請 |
重要事項確認書(第2号様式) | 申請条件・重要事項の確認 |
誓約書(第3号様式) | 補助要件の遵守等について誓約 |
事業計画書 | 設備導入計画や経費、削減効果の説明 |
提出書類チェックリスト | 必要書類の確認 |
変更等承認申請書(第4号様式) | 交付決定後の変更手続き |
実績報告書(第7号様式) | 補助事業の完了報告 |
交付請求書(第8号様式) | 補助金の交付請求 |
なお、すべての書類を申請時に提出するわけではありません。
交付申請時、事業内容の変更時、事業完了後など、手続きの段階に応じて必要な書類が異なります。
また、省エネルギー診断受診費のみを申請する場合は、「交付申請書兼実績報告書(第1号様式の2)」など、専用の様式が用意されています。
令和8年度は、原則として千葉県が指定する「交付申請等受付システム」を利用する方法が案内されていました。
受付システムによる提出が難しい場合は、電子メールや郵送による提出も認められていました。
ただし、設備導入分の申請受付は終了しているため、現在は同システムから新たに設備導入分の申請を行うことはできません。
県指定機関による省エネルギー診断の受診費のみを申請する場合は、令和8年度の公式ページに記載された問い合わせ先メールアドレスへの書類送付が案内されています。
項目 | 内容 |
|---|---|
送付先 | |
件名 | 【申請者名(法人名等)】業務用設備等脱炭素化促進事業補助金 |
添付ファイル | 7MB以内 |
最新の申請方法や提出書類は、千葉県公式ページおよび事務局の案内に従ってください。
令和8年度は、交付決定前に補助事業へ着手していないことが要件でした。
設備の正式な発注や契約、工事などを交付決定前に行うと、補助対象外になる可能性があります。
見積書の取得や設備仕様の検討と、正式な発注・契約は区別して進める必要があります。
省エネルギー診断報告書に記載された設備と、実際に導入する設備の型番や仕様が異なる場合、補助対象として認められない可能性があります。
導入前後の設備型番、台数、消費電力、稼働時間などを確認し、診断報告書と見積書の内容を一致させることが重要です。
また、交付決定後に設備の型番や数量などを変更する場合は、事前に事務局へ確認する必要があります。
令和8年度は、2027年1月29日までに必要な施工や支払いを完了し、実績報告を行う必要がありました。
設備の納品や工事が期限に間に合わない場合、補助金の交付を受けられなくなる可能性があります。
特に空調設備やLED照明などは、製品の納期や施工会社の工事予定を事前に確認しておくことが重要です。
千葉県は、本補助金について、県の委託を受けたと偽る事業者による営業電話が多数発生しているとして注意を呼びかけています。
県によると、伴走型の相談対応を行う「千葉県中小事業者等脱炭素化支援センター」以外に、県の委託を受けた事業者が直接電話やメールで補助金の活用を勧誘することはないとされています。
不審な連絡があった場合は、相手の説明だけで判断せず、県の公式窓口へ確認してください。
また、虚偽の見積書や申請内容など、不正行為が認められた場合は、交付決定の取消しや補助金の返還を求められることがあります。
千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金は、県内の中小事業者等が省エネルギー診断や脱炭素設備の導入を実施する際に、その費用の一部を支援する制度です。
令和8年度は、省エネルギー診断に基づく設備導入の場合、補助率2分の1、上限1,000万円、簡易自己診断に基づく場合は補助率4分の1、上限500万円で実施されました。
LED照明、高効率空調、蓄電池、遮熱・断熱工事、自然冷媒機器などが対象となる一方、原則として年間3トン以上のCO2削減などの要件を満たす必要があります。
設備導入分の申請は2026年8月14日に受付を終了していますが、県指定機関による省エネルギー診断の受診費のみについては、2026年12月11日までの申請期間が設定されています。
今後、同様の補助金の活用を検討する場合は、設備の型番やエネルギー使用量、更新費用などを整理し、早めに準備しておくことが重要です。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
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