東京都では、商店街のデジタル化を支援する制度として、「商店街デジタル化推進事業」が実施されています。
本事業は、商店街にデジタル技術を広く普及させ、来街者の利便性向上や新たな販売機会の創出などを通じて、商店街のさらなる活性化を図ることを目的とした補助制度です。
キャッシュレス決済の導入、アプリ開発、ECサイト構築、ポイントカードシステム、在庫管理システム、デジタル回覧板、加盟店データベースの開発などに活用できる可能性があります。
補助率は補助対象経費の10分の9以内です。補助限度額は、キャッシュレスが1,500万円、デジタル活用が1,000万円、活用・運用支援が100万円です。
本記事では、商店街デジタル化推進事業の概要、対象者、補助対象事業、補助額、対象経費、申請スケジュール、申請時の注意点をわかりやすく解説します。
商店街デジタル化推進事業は、東京都が推進するデジタル化を商店街に広く普及させ、さらなる商店街の活性化を図ることを目的とした制度です。
東京都は、来街者の利便性向上や新たな販売機会の創出等に取り組む商店街を支援するため、デジタル機器等の導入に要する経費に加え、専門家からの支援を受ける経費や、導入後の効果的な活用・運用に係る経費を補助しています。
以下に、本事業の概要をまとめます。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 令和8年度 東京都商店街デジタル化推進事業 |
対象地域 | 東京都 |
実施主体 | 東京都産業労働局 |
対象者 | 東京都内商店街、区市町村単位の商店街連合会、商工会、商工会連合会、商工会議所 |
対象事業 | キャッシュレス、デジタル活用、活用・運用支援 |
補助率 | 補助対象経費の10分の9以内 |
補助限度額 | キャッシュレス1,500万円、デジタル活用1,000万円、活用・運用支援100万円 |
補助対象期間 | 交付決定日から令和9年3月31日まで |
募集期間 | 令和8年4月30日から令和8年9月30日まで |
一次締切 | 令和8年7月31日 |
申請方法 | 郵送またはJグランツによる電子申請 |
令和8年度の募集期間は、令和8年4月30日から9月30日までです。一次締切は令和8年7月31日で終了しています。8月以降は先着順で審査され、予定件数に達した時点で受付終了となるため、申請を検討する場合は最新の受付状況を確認することが重要です。
本事業の補助対象者は、東京都内の商店街等です。
主な対象者は以下のとおりです。
対象者 | 内容 |
|---|---|
東京都内商店街 | 各区市町村が管理する「商店街名簿」に掲載されている商店街。法人格は問われません |
区市町村単位の商店街連合会 | 区市町村単位で組織される商店街連合会 |
商工会 | 東京都内の商工会 |
商工会連合会 | 商工会連合会 |
商工会議所 | 商工会議所 |
東京都内商店街については、各区市町村が管理する「商店街名簿」に掲載されている商店街が対象です。法人格の有無は問われません。
任意団体については、会則等により組織的な活動を行っている商店街が対象となります。募集要領では、会則または規約、役員名簿、24か月分の決算書等が必要とされています。
事業協同組合については、業種別団体とみなされるものや、当該組合が所在する区市町村全域を対象とするものは対象外です。
複数の商店街が連携して事業を実施することも可能です。その場合は代表の商店街を定め、代表商店街名で申請します。補助金は代表商店街に全額交付されます。
本事業の補助対象事業は、大きく以下の3つです。
区分 | 内容 | 補助限度額 |
|---|---|---|
キャッシュレス | 商店街等が一体的にキャッシュレス決済を導入する取組 | 1,500万円 |
デジタル活用 | アプリ開発、ECサイト・ポイントカードシステム・在庫管理システムの構築等、デジタル技術を活用して商店街の活性化を図る取組 | 1,000万円 |
活用・運用支援 | 過年度に本事業の採択を受けた商店街等が、導入機器等の活用・運用を図る取組 | 100万円 |
キャッシュレスは、商店街等が一体的にキャッシュレス決済を導入する取組です。
たとえば、商店街全体でキャッシュレス端末を導入し、来街者が複数店舗でキャッシュレス決済を利用しやすい環境を整備する取組などが想定されます。
キャッシュレスの補助限度額は1,500万円です。
デジタル活用は、商店街等がアプリの開発、ECサイト、ポイントカードシステム、在庫管理システムの構築等を行い、デジタル技術を活用して活性化を図る取組です。
東京都の報道発表では、デジタル回覧板の導入や加盟店データベースの開発等も補助対象となることが示されています。
デジタル活用の補助限度額は1,000万円です。
活用・運用支援は、過年度に本事業の採択を受け、補助金の交付を受けた商店街等が、導入済みの機器やシステムを効果的に活用・運用するための取組です。
たとえば、導入機器やシステムの操作研修、ヘルプデスクの開設・運用、消費者向け講座、商店街のデジタル化の取組に関する広報・PRなどが対象となる可能性があります。
活用・運用支援の補助限度額は100万円です。
令和8年度内において、1商店街につき、キャッシュレスとデジタル活用はそれぞれ1回ずつ交付申請を行うことができます。商店街連合会、商工会、商工会連合会、商工会議所が申請する場合や、連名の1者として申請する場合も同様です。
また、キャッシュレス、デジタル活用、活用・運用支援の取組は併願可能とされています。
ただし、活用・運用支援については、過年度に本事業の採択を受け、補助金の交付を受けた商店街等が対象です。1単年度事業につき1回限り申請できます。過年度に複数の事業実績がある場合は、同一年度内に複数の交付申請を行うことができる場合があります。
本事業の補助率は、補助対象経費の10分の9以内です。1千円未満の端数は切り捨てとなります。
補助限度額は以下のとおりです。
補助対象事業 | 補助率 | 補助限度額 |
|---|---|---|
キャッシュレス | 10分の9以内 | 1,500万円 |
デジタル活用 | 10分の9以内 | 1,000万円 |
活用・運用支援 | 10分の9以内 | 100万円 |
複数の商店街が連携して事業を実施する場合でも、1事業における補助限度額は上記の金額となります。
補助対象期間は、交付決定の日から令和9年3月31日までです。
補助対象となる事業は、補助金の交付決定を受けた日から当該年度の末日までの期間に開始し、契約業者等への支払いまで完了した事業です。交付決定前に生じた費用は、すべて補助対象外となります。
ただし、契約は交付決定後であっても、東京都が契約内容を確認した後に締結する必要があります。交付決定前、または都の確認前に契約を締結した場合、補助対象外となる可能性があります。
そのため、導入する機器やシステムが決まっていても、交付決定前や都の契約内容確認前に契約・発注・購入・支払いを進めないよう注意が必要です。
本事業の補助対象経費は、デジタル導入費用、コーディネート費用、サポート費用、広報・PR費用などです。
経費区分 | 主な内容 |
|---|---|
デジタル導入費用 | キャッシュレス機器の購入費、アプリ開発に要する経費、ECサイト・各種システムの構築に要する経費、その他デジタル導入に要する経費 |
コーディネート費用 | 導入計画の策定、詳細設計、導入後の運用計画策定、効果検証等に係る専門家謝金または委託費 |
サポート費用 | 消費者向け講座、導入機器・システム等の操作研修、ヘルプデスクの開設・運用に係る委託費 |
広報・PR費用 | 商店街のデジタル化の取組に関するチラシ・ポスター等の制作費、新聞折込経費、広告掲載料等 |
その他知事が必要と認める費用 | 事業実施に必要と認められる費用 |
デジタル導入費用では、キャッシュレス端末やデジタル機器の購入、アプリ・ECサイト・各種システム等の開発・構築などが対象となります。
コーディネート費用では、専門家による導入計画の策定、詳細設計、導入後の運用計画策定、効果検証などが対象となります。また、セミナー会場費、デモ機器等借用費、資料作成・購入費など、専門家支援に付随する経費も対象となる場合があります。
サポート費用では、導入した機器やシステムを会員店舗や消費者が活用できるようにするための講座、操作研修、ヘルプデスクの開設・運用などが対象となります。
広報・PR費用では、商店街のデジタル化の取組を周知するためのチラシ・ポスター制作、新聞折込、広告掲載などが対象となる可能性があります。
なお、リースで導入する場合は、補助対象期間内に支払いまで完了したものが対象となります。
コーディネート費用、サポート費用、広報・PR費用などについては、デジタル導入費用を除いた補助対象経費の合計に上限があります。
対象事業 | デジタル導入費用を除く補助対象経費の上限 |
|---|---|
キャッシュレス | 900万円 |
デジタル活用 | 600万円 |
募集要領では、キャッシュレスにおける補助対象経費の合計は900万円、デジタル活用における補助対象経費の合計は600万円を上限とし、いずれもデジタル導入費用を除くとされています。
そのため、専門家支援や広報費を含めて申請する場合は、経費区分ごとの上限にも注意が必要です。
補助対象事業に関連する費用であっても、以下のような経費は補助対象外となります。
対象外経費 | 内容 |
|---|---|
使用実績がないもの | 実際に使用した実績が確認できないもの |
補助事業に直接必要のない経費 | 商店街デジタル化の取組に直接関係しない経費 |
委託先の資産となるもの | 委託契約において委託先の資産となるもの |
経常的な性格を有する経費 | 導入機器等の交換、キャッシュレス端末の決済手数料、維持管理費用等 |
イベント実施経費 | イベントの実施に係る経費 |
商品券等の特典・割引 | 商品券等の特典または割引を付加する事業 |
交付申請のない機器等 | 交付申請のない機器、設備、物品等の購入 |
特定の者に係る経費 | 役員や来賓等の特定の者に係る経費 |
商店街関係者等への支出 | 実施主体である商店街関係者および同居する親族に対して支出する経費 |
飲食代 | 飲食代と認められるもの |
帳簿類不備 | 仕様書、見積書、契約書、納品書、請求書、振込控、領収書等が不備の場合 |
支払い区分ができない経費 | 補助対象事業以外の事業と混同して支払いが行われ、対象経費を区分できない場合 |
対象期間外の経費 | 契約から支払いまでの一連の手続きが補助対象期間内に行われていない場合 |
その他 | 東京都が補助対象外と認める経費 |
また、補助事業に係る事業収入等がある場合は、補助事業の実施に要する経費から当該事業収入等を控除した額が補助対象経費となります。
令和8年度の募集期間は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
募集期間 | 令和8年4月30日から令和8年9月30日まで |
一次締切 | 令和8年7月31日 |
8月以降 | 先着順で審査を実施 |
受付終了 | 予定件数に達した時点で申請受付終了 |
7月31日までに申請があった取組から審査が開始されます。8月以降は先着順で審査が行われ、予定件数に達した時点で申請受付が終了します。
令和8年8月時点では、一次締切は終了しています。申請を検討する場合は、受付状況を確認し、できるだけ早めに準備を進めることが重要です。
最新の公募スケジュールに関しましては、以下リンクの公式ページをご確認ください。
公式:商店街デジタル化推進事業
申請方法は、郵送またはJグランツによる電子申請です。
申請方法 | 内容 |
|---|---|
郵送申請 | 申請書類および関係書類を、簡易書留など追跡可能な方法で郵送 |
Jグランツ申請 | 国が運営する補助金の電子申請システム「Jグランツ」から申請 |
Jグランツによる申請には、デジタル庁が発行する「gBizIDプライム」が必要です。募集要領では、Jグランツ申請は法人商店街が対象とされています。
GビズIDプライムのアカウント発行には2〜3週間かかることがあるため、電子申請を希望する場合は早めに準備しましょう。
交付申請時には、以下のような書類が必要です。
書類 | 内容 |
|---|---|
交付申請書 | 様式第1 |
補助事業者の概要 | 様式第1別紙1-1 |
連携する商店街の概要 | 連携により実施する場合に提出 |
事業計画書・事業費経費別明細 | 様式第1別紙2 |
消費税及び地方消費税に関する届出 | 様式第1別紙3 |
申請前確認書・誓約書 | 自署または記名押印のうえ提出 |
定款または会則・役員名簿 | 最新のもの |
決算関係書類 | 事業報告書、貸借対照表、財産目録等。任意団体は直近24か月分 |
仕様書・見積依頼書 | 専門家や業者等へ見積を依頼した内容が分かるもの |
見積書 | 内容、単価、数量等が分かるもの |
機器・システム等の資料 | カタログ、システム仕様書等 |
設置場所が分かる書類 | 設置店舗リスト、地図等 |
広報・PR内容が分かる書類 | デザイン案等 |
地権者・建築物所有者の承諾書類 | 土地・建物の使用や商店街事業での活用に関する承諾書等 |
申請内容によって必要書類は異なります。機器設置、システム導入、広報・PR、道路占用などがある場合は、それぞれ追加資料が必要になる可能性があります。
本事業の一般的な流れは以下のとおりです。
行程 | 内容 |
|---|---|
1.事前準備 | 対象事業、対象経費、見積、必要書類を確認 |
2.交付申請 | 郵送またはJグランツで申請 |
3.審査 | 申請書類に基づき審査。必要に応じて審査会による審査 |
4.交付決定 | 交付決定通知書により通知 |
5.契約内容の確認 | 業者選定議事録、仕様書、見積書、契約書一式等を東京都へ提出し、確認を受ける |
6.契約・発注 | 交付決定後かつ東京都が契約内容を確認した後に契約 |
7.補助事業実施 | 交付決定日から令和9年3月31日までに事業を実施し、支払いを完了 |
8.実績報告 | 実績報告書と関係書類を提出 |
9.完了検査 | 実績報告書や現物・帳票等を確認 |
10.交付額確定 | 実績に基づき補助金額を確定 |
11.補助金請求 | 確定通知後、請求書を提出 |
12.補助金交付 | 指定金融機関に補助金が振込 |
交付決定額は補助金の上限を示すものであり、事業完了後の実績報告を受けて、改めて補助金額が確定します。
補助対象事業の全部または一部を専門業者に委託する場合や、備品等の購入を行う場合で、経費が100万円を超えるときは、複数の業者、具体的には3社以上から見積書を取得し、競争により業者を選定する必要があります。
また、見積を依頼する業者や契約業者の選定にあたっては、業者選定委員会を設置し、その議決を経て選定するとともに、日時、出席者、経過等を記載した議事録を作成する必要があります。
業者選定は、原則として競争入札または見積合わせ方式により行い、最も低い価格を提示した業者を選定します。
さらに、契約書に署名・押印する前に、業者選定議事録、仕様書、見積書、契約書一式等を東京都へ提出し、契約内容の確認を受ける必要があります。
選定した業者との契約は、交付決定後、かつ東京都が契約内容を確認した後に締結する必要があります。交付決定前、または都の確認前に契約を締結した場合、補助金は支払われません。
国が実施する補助事業、商店街チャレンジ戦略支援事業、政策課題対応型商店街事業など、他の補助事業と重複して申請することは可能です。
ただし、複数採択された場合は、そのうち1つのみを選ぶ必要があります。同一の内容・経費について重複して補助を受けることはできません。区市町村が本補助金に伴い交付する上乗せ補助は例外とされています。
経費の二重計上など不正な経理が発覚した場合、故意・過失にかかわらず、補助金の交付決定取消し、補助金の返還、違約加算金の請求を求められる場合があります。
補助事業により取得した機器やシステム等の財産は、事業完了後も適切に管理する必要があります。
会員店舗が自ら使用するキャッシュレス機器等については、補助事業者である商店街が所有・管理し、会員店舗に貸し付けるものとされています。会員店舗に譲渡することはできません。
取得財産については、管理規程や台帳等を作成し、管理状況を明確にする必要があります。耐用年数が経過していない取得財産を、目的外使用、譲渡、交換、貸付、担保提供などにより処分する場合は、事前に財産処分承認申請書を提出し、東京都の承認を受ける必要があります。
本事業は、商店街のデジタル化を支援する制度です。対象者は、東京都内商店街、商店街連合会、商工会、商工会連合会、商工会議所であり、個別店舗が単独で申請する制度ではありません。
個別店舗でデジタル機器やシステムを導入したい場合は、商店街として一体的に取り組めるかを確認しましょう。
交付決定前に発生した費用は、すべて補助対象外です。契約、発注、購入、導入、支払いなどは、交付決定後に行う必要があります。
ただし、交付決定後であっても、東京都が契約内容を確認する前に契約を締結した場合は、補助対象外となる可能性があります。
特に、システム開発や機器導入では、見積段階で業者とのやり取りが進みやすいため、正式契約のタイミングに注意しましょう。
補助対象事業の一部を専門業者に請け負わせる場合や、備品等を購入する場合で、経費が100万円を超えるときは、3社以上から見積書を取得し、競争により業者選定を行う必要があります。
また、業者選定委員会の設置や議事録の作成も必要です。契約書に署名・押印する前に、業者選定議事録、仕様書、見積書、契約書一式等を東京都へ提出し、契約内容の確認を受ける必要があります。
見積書だけでなく、選定の過程を記録として残すことが重要です。
キャッシュレス端末やデジタル機器などを会員店舗で使用する場合でも、所有・管理は補助事業者である商店街が行う必要があります。会員店舗へ譲渡することはできません。
導入前に、誰が機器を管理するのか、故障時の対応はどうするのか、貸付ルールをどうするのかを整理しておきましょう。
活用・運用支援は、過年度に本事業の採択を受け、補助金の交付を受けた商店街等が対象です。
初めて本事業を活用する商店街が、いきなり活用・運用支援だけを申請することは想定されていません。導入済みの機器やシステムを活用するための研修やヘルプデスク、PR等を行う場合に検討しましょう。
令和8年度の募集期間は9月30日までですが、8月以降は先着順で審査が行われ、予定件数に達した時点で申請受付が終了します。
申請を検討している場合は、受付状況を確認しながら、早めに必要書類を準備することが重要です。
実績報告では、契約書、請求書、領収書、口座振込受付書、通帳写し、機器等設置後の写真、デジタル導入が確認できる資料、専門家報告書、研修資料、チラシ・ポスター等の周知資料などが必要になります。
申請時だけでなく、事業完了後の実績報告・完了検査まで見据えて、証拠書類を整理しておきましょう。
本事業を活用する際は、単に「キャッシュレス端末を導入したい」「アプリを作りたい」という説明だけでは不十分です。商店街全体の課題や、導入後の活用方法、来街者や会員店舗への効果を具体的に整理することが重要です。
まず、商店街として何を改善したいのかを整理しましょう。
たとえば、来街者の利便性を高めたい、若年層や観光客の利用を増やしたい、会員店舗の情報発信を効率化したい、販売機会を増やしたい、加盟店間の情報共有をスムーズにしたい、といった課題を明確にすることが重要です。
アプリ、ECサイト、ポイントカードシステム、在庫管理システム、デジタル回覧板、加盟店データベースなど、導入できるデジタル技術はさまざまです。
しかし、導入すること自体が目的になってしまうと、補助事業としての効果が見えにくくなります。どの課題を解決するために何を導入するのかを整理しましょう。
デジタル機器やシステムは、導入しただけでは効果が出ません。会員店舗が使い方を理解し、日常的に活用できる状態にする必要があります。
操作研修、マニュアル作成、ヘルプデスク、消費者向け講座、広報・PRなども組み合わせることで、導入後の定着につながります。
本事業では、導入計画の策定、詳細設計、導入後の運用計画策定、効果検証などに関する専門家支援も対象となります。
初めて商店街全体でデジタル化に取り組む場合は、専門家の支援を受けながら、導入範囲、仕様、運用ルール、効果検証方法を整理すると進めやすくなります。
補助対象期間は、交付決定日から令和9年3月31日までです。
システム開発やECサイト構築などは、要件定義、設計、開発、テスト、導入、研修、支払いまでに時間がかかります。年度末までに支払いを完了できる現実的なスケジュールを立てることが重要です。
商店街デジタル化推進事業は、東京都内の商店街等が、デジタル技術を活用して来街者の利便性向上や新たな販売機会の創出、商店街の活性化を図る際に活用できる補助制度です。
対象事業は、キャッシュレス、デジタル活用、活用・運用支援の3区分です。補助率は10分の9以内で、補助限度額はキャッシュレスが1,500万円、デジタル活用が1,000万円、活用・運用支援が100万円です。
対象経費には、キャッシュレス機器の購入費、アプリ開発費、ECサイト・各種システム構築費、専門家支援費、操作研修、ヘルプデスク開設・運用、広報・PR費用などが含まれます。
一方で、交付決定前に発生した費用は補助対象外です。また、契約は交付決定後であっても、東京都が契約内容を確認した後に締結する必要があります。100万円を超える契約では、3社以上の見積取得や業者選定委員会の議事録作成、契約前の都への書類提出も必要です。
申請を検討する場合は、商店街全体で取り組む課題、導入するデジタル技術、導入後の運用体制、会員店舗への定着支援、年度末までのスケジュールを整理したうえで、早めに準備を進めましょう。
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