千葉県内でDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めたいものの、社内にITやデジタル分野の専門人材がいないと悩む中小企業も少なくありません。
デジタル技術を活用して業務効率化や生産性向上を進めるためには、システムの導入だけでなく、社内の課題を把握し、改善を推進できる人材の確保も重要です。
そこで活用を検討したいのが、「千葉県デジタル人材マッチング支援事業補助金」です。
本補助金は、千葉県内の中小企業者等がデジタル人材を正規雇用する際に、所定の人材紹介会社へ支払う紹介手数料の一部を支援する制度です。
令和8年度の補助率は2分の1以内、補助上限額は150万円となっています。
ただし、一般的な求人サイトや人材紹介会社を利用すれば対象になるわけではありません。千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点の支援を受け、登録された人材ビジネス事業者から紹介された人材を採用する必要があります。
本記事では、令和8年度の公式資料をもとに、対象事業者やデジタル人材の要件、補助金額、対象経費、申請方法、注意点などを詳しく解説します。
千葉県デジタル人材マッチング支援事業補助金は、県内中小企業等がデジタル技術を活用して経営課題を解決するため、専門的な知識や経験を持つ人材の採用を支援する制度です。
補助対象となるのは、デジタル機器やソフトウェアの購入費ではなく、要件を満たす人材紹介会社へ支払う紹介手数料です。
例えば、社内のデータ分析体制を構築したい企業や、業務システムを活用して生産管理を改善したい企業などが、必要な専門人材を採用する場合に利用を検討できます。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 千葉県デジタル人材マッチング支援事業補助金 |
実施主体 | 千葉県 |
補助対象者 | 千葉県内に補助事業を実施する事業所等を有する中小企業者等 |
対象事業 | デジタル人材の正規雇用 |
補助対象経費 | 民間人材ビジネス事業者へ支払う紹介手数料 |
補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
補助上限額 | 150万円 |
申請期間 | 2026年4月1日~2027年1月29日 |
紹介手数料の支払期限 | 2027年2月26日 |
申請方法 | 電子申請、電子メール等 |
利用回数 | 令和8年度は1事業者につき1回 |
なお、申請受付期間内であっても、予算額に達した時点で受付は終了します。
千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点は、県内中小企業が専門的な知識や技術を持つ人材を活用し、経営課題を解決するための支援を行う拠点です。
本補助金では、同拠点の支援を受けたうえで、拠点に登録された民間人材ビジネス事業者からデジタル人材の紹介を受ける必要があります。
そのため、採用活動を始める段階で、同拠点へ相談することが重要です。
本補助金の対象となるのは、千葉県内に補助事業を実施する事業所等を有する中小企業者等です。
ただし、中小企業の規模要件を満たしていても、大企業から一定以上の出資や支配を受けている「みなし大企業」は対象外となります。
確認項目 | 要件 |
|---|---|
所在地 | 千葉県内に補助事業を実施する事業所等を有すること |
企業規模 | 交付要綱に定める中小企業者等であること |
みなし大企業 | 該当しないこと |
事業内容 | 公序良俗に反するおそれがないこと |
法令遵守 | 事業に関係する法令や条例等を遵守していること |
宗教・政治団体 | 宗教上の組織・団体や政治団体等ではないこと |
申請回数 | 令和8年度は1事業者につき1回まで |
法人格のない任意団体や、運営費の大半を公的機関から得ている法人も対象外です。
また、千葉県内に事業所があっても、実際に補助事業を実施する拠点や事業内容が要件に合致している必要があります。
本補助金を利用するには、次の要件をすべて満たす必要があります。
要件 | 内容 |
|---|---|
拠点による支援 | 千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点の支援を受けること |
紹介事業者 | 拠点に登録された民間人材ビジネス事業者から紹介を受けること |
採用目的 | デジタル技術を活用して経営課題を解決すること |
雇用形態 | 正規雇用であること |
契約時期 | 交付決定日等から2027年1月29日までの間に採用に係る契約を締結すること |
就業期間 | 1か月以上 |
親族関係 | 申請者や役員等の3親等以内の親族ではないこと |
手数料支払い | 2027年2月26日までに完了すること |
なお、採用に係る契約時期について、県の概要ページでは就業開始日を基準とした説明も掲載されています。実際の契約日や入社日が対象となるかは、申請前に県へ確認してください。
本補助金では、ITに詳しい人材であれば誰でも対象となるわけではありません。
デジタル技術を活用して中小企業の経営課題を解決でき、一定の実務経験を有する人材が対象です。
確認項目 | 要件 |
|---|---|
経営課題との関係 | デジタル技術による経営課題の解決に貢献できること |
人材の区分 | 国が位置付けるデジタル推進人材に該当すること |
実務経験 | 就業開始日から過去10年間に、デジタル・IT分野の実務経験を3年以上有すること |
雇用形態 | 正規雇用 |
親族関係 | 申請者や役員等の3親等以内の親族ではないこと |
デジタル推進人材とは、専門的なデジタル知識や能力を持ち、デジタル技術を活用した課題解決を推進する人材です。
経済産業省の「デジタルスキル標準」では、主に次の5つの人材類型が示されています。
人材類型 | 主な役割 |
|---|---|
ビジネスアーキテクト | デジタル変革の目的を設定し、実現を推進する |
デザイナー | 顧客や利用者の視点から製品・サービスを設計する |
データサイエンティスト | データを分析し、業務改善や意思決定に活用する |
ソフトウェアエンジニア | システムやソフトウェアの設計・開発を行う |
サイバーセキュリティ | デジタル環境の安全性を確保する |
ただし、対象となるデジタル推進人材は、この5類型だけに限定されるものではありません。様々な地域や産業分野でデジタル実装を進める専門的な知識・能力を有する人材も想定されています。
また、肩書だけで対象になるわけではなく、実際の職務内容、実務経験、採用後の業務内容などを踏まえて判断されます。
令和8年度の補助率は、補助対象経費の2分の1以内です。
補助上限額は150万円で、補助金額の千円未満は切り捨てとなります。
項目 | 内容 |
|---|---|
補助率 | 1/2以内 |
補助上限額 | 150万円 |
対象経費 | 紹介手数料の税抜額 |
端数処理 | 千円未満切り捨て |
予算不足時 | 補助率が1/2を下回る場合がある |
利用回数 | 令和8年度は1事業者につき1回 |
紹介手数料(税抜) | 補助金額の目安 | 自己負担額の目安 |
|---|---|---|
100万円 | 50万円 | 50万円+消費税 |
200万円 | 100万円 | 100万円+消費税 |
300万円 | 150万円 | 150万円+消費税 |
400万円 | 150万円 | 250万円+消費税 |
※補助率1/2を上限まで適用した場合の単純計算です。実際の補助金額は、対象経費の認定や予算状況等によって異なります。
例えば、人材紹介会社へ税抜300万円の紹介手数料を支払う場合、補助率1/2で計算すると150万円となります。
一方、紹介手数料が400万円の場合、計算上は200万円ですが、補助上限額が150万円のため、150万円を超える補助は受けられません。
また、紹介手数料にかかる消費税は補助対象外です。
本補助金で対象となる経費は、千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点に登録された民間人材ビジネス事業者へ支払う紹介手数料です。
人材採用に関連するすべての費用が対象になるわけではありません。
確認項目 | 内容 |
|---|---|
支払先 | 拠点に登録された民間人材ビジネス事業者 |
対象経費 | 要件を満たすデジタル人材の紹介手数料 |
消費税 | 対象外 |
支払期限 | 2027年2月26日 |
採用条件 | 正規雇用などの要件を満たすこと |
例えば、拠点の支援を受けて登録人材紹介会社から候補者を紹介され、要件を満たすデジタル人材を正規雇用した場合、その紹介手数料が補助対象となる可能性があります。
ただし、登録されていない人材紹介会社を利用した場合や、採用する人材が対象要件を満たさない場合は、補助を受けられません。
経費 | 取扱い |
|---|---|
採用した人材の給与・賞与 | 対象外 |
社会保険料・福利厚生費 | 対象外 |
求人広告費・求人媒体掲載料 | 対象外 |
パソコン・サーバー等の購入費 | 対象外 |
ソフトウェア・クラウド利用料 | 対象外 |
研修費・資格取得費 | 対象外 |
消費税・地方消費税 | 対象外 |
登録外の人材紹介会社への手数料 | 制度で定める紹介事業者の要件を満たさないため対象外 |
本補助金は、人材紹介手数料を支援する制度であり、給与や設備投資を直接支援する制度ではありません。
採用後の人件費や、採用した人材が利用するパソコン、業務ソフトなどについては、別途資金を確保する必要があります。
令和8年度の申請受付期間は、2026年4月1日から2027年1月29日までです。
ただし、予算額に達した場合は、期限より前に受付が終了します。
千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点へ相談する
登録された民間人材ビジネス事業者へ申し込む
デジタル人材の募集・選定を進める
事業計画書の確認を受け、交付申請書を提出する
県の交付決定を受ける
対象人材との採用契約を締結し、就業を開始する
1か月以上の就業と紹介手数料の支払いを完了する
実績報告書を提出する
補助金額の確定後、交付請求書を提出する
補助金を受け取る
原則として、デジタル人材との採用契約は交付決定後に行う必要があります。
一方、人材紹介会社との契約については、交付決定前に締結しても差し支えありません。
ただし、交付決定前に採用契約を締結する必要がある場合は、交付決定前着手申請を行い、県の承認を受ける必要があります。
書類 | 主な内容 |
|---|---|
交付申請書(第1号様式) | 補助金の申請内容 |
事業計画書(別紙1) | 経営課題、採用目的、人材の役割など |
誓約書(別紙2) | 補助対象者の要件等に関する誓約 |
役員等名簿(別紙3) | 法人等の役員情報 |
民間人材ビジネス事業者への申込内容がわかる書類 | 紹介契約・申込内容の確認 |
紹介手数料の積算資料等 | 対象経費の根拠 |
交付決定前着手申請書(第1号の2様式) | 事前着手が必要な場合 |
事業計画書を作成する際は、千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点の確認を受ける必要があります。
また、交付申請書は、デジタル人材との採用契約日より前に提出してください。
令和8年度の申請書類は、以下の方法で提出できます。
提出方法 | 内容 |
|---|---|
ちば電子申請サービス | 専用申請ページから提出 |
電子メール | |
郵送・持参 | 電子申請やメール提出が困難な場合に利用可能 |
申請書類への押印は不要です。
電子メールによる提出では、本文と添付ファイルの合計が7.2MBを超える場合、複数回に分けて送信する必要があります。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
本補助金では、デジタル人材との採用契約日が、交付決定日または交付決定前着手の承認日以降であることが重要です。
人材紹介会社への申込みや候補者の募集・選定は進められますが、採用契約を先に締結すると補助対象外になる可能性があります。
また、令和8年度の採用契約期限は2027年1月29日です。
県の概要ページと申請の手引きで日付の表現が異なるため、契約日や就業開始日の具体的な予定については県に確認してください。
補助事業の完了には、対象人材が1か月以上就業していることと、紹介手数料の支払いが完了していることが必要です。
紹介手数料の支払期限は2027年2月26日です。
また、実績報告書は、補助事業の完了から1か月以内、または2027年2月26日のいずれか早い日までに提出しなければなりません。
項目 | 令和8年度の期限 |
|---|---|
交付申請 | 2027年1月29日まで |
採用に係る契約 | 2027年1月29日まで |
就業期間 | 1か月以上 |
紹介手数料の支払い | 2027年2月26日まで |
実績報告 | 事業完了後1か月以内、または2027年2月26日の早い日 |
採用後に人材が早期退職した場合など、人材紹介会社から紹介手数料の一部が返還されることがあります。
補助金の交付後に紹介手数料の返還を受けた場合は、速やかに紹介手数料返還報告書を提出する必要があります。
その場合、補助金の交付決定の全部または一部が取り消され、補助金の返還を求められることがあります。
本補助金は紹介手数料の一部を支援するものですが、採用した人材の給与や社会保険料などは対象外です。
また、補助金は実績報告や額の確定などを経て交付されるため、紹介手数料を先に支払える資金を確保する必要があります。
採用によって期待する業務改善効果と、人件費を含めた継続的な費用負担の両方を確認しておきましょう。
交付要綱で定める中小企業者等の要件を満たし、県内に補助事業を実施する事業所等がある場合は、申請対象となる可能性があります。
事業形態や規模によって確認事項が異なるため、申請前に県へ確認してください。
いいえ。
千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点の支援を受け、同拠点に登録された民間人材ビジネス事業者から紹介を受ける必要があります。
はい。令和8年度の申請の手引きでは、人材紹介会社との契約は交付決定前に締結しても差し支えないとされています。
ただし、採用するデジタル人材との採用契約は、原則として交付決定後、または交付決定前着手の承認後に締結する必要があります。
本補助金では、正規雇用によるデジタル人材の受入れが対象です。
そのため、業務委託や副業・兼業など、正規雇用に該当しない形態での受入れは対象となりません。
令和8年度に補助を受けられる回数は、1事業者につき1回です。
複数人の採用を予定している場合は、申請案件のまとめ方や対象経費の扱いについて事前に県へ確認してください。
千葉県デジタル人材マッチング支援事業補助金は、県内中小企業等がデジタル技術を活用して経営課題を解決するため、専門人材を正規雇用する際の紹介手数料を支援する制度です。
令和8年度の補助率は2分の1以内、補助上限額は150万円です。
対象となるには、千葉県プロフェッショナル人材戦略拠点の支援を受け、登録された民間人材ビジネス事業者から、所定の要件を満たすデジタル人材を紹介してもらう必要があります。
また、採用契約の時期や1か月以上の就業期間、紹介手数料の支払期限など、採用スケジュールに関する要件にも注意が必要です。
令和8年度の申請期限は2027年1月29日ですが、予算額に達した場合は早期終了するため、採用を検討している企業は早めに相談・準備を進めましょう。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
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