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社員100人以下の会社が今すぐ狙うべき補助金・助成金7選を紹介!

補助金
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更新:2026/02/20

補助金は、中小企業が新規設備を導入したり、業務を効率化したり、新しいサービスを始める際の心強い味方です。特に社員数100人以下の企業においては、必要な資金を確保するうえで、補助金や助成金の活用がビジネスの命運を左右するケースも珍しくありません。

一方で「どの補助金がうちの会社で使えるのか分からない」「申請のハードルが高いのでは?」と感じている経営者の方も多いでしょう。

本記事では、社員100人以下の会社で活用しやすい主な補助金や助成金の種類、申請・採択のポイント、そして活用時の注意をわかりやすく解説します。自社の状況に合った支援制度をぜひ検討してみてください。

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社員100人以下の会社が使いやすい制度

社員100人以下の会社や個人事業主にとって、設備投資や新規事業に必要な資金確保は大きな課題です。自己資金だけでは限界がある中、国や自治体の補助金を活用すれば、事業成長を目指すことができます。

近年、政府の中小企業支援策は徐々に変化してきています。特に拡充が著しいのは社員数が数百人以上、売上が数10億円以上といった中堅企業になります。小規模事業者に比べ大企業や中堅企業は生産性が高いとされ、給与の弾力性も大きいため、国としてこういった企業を育てて行きたいという意図が読み取れます。

一方で、社員数が少ない会社や創業期にあたる会社への支援も変わらず行われています。地域社会の維持や新しい取り組みへの支援も目下の課題となっています。その点、社員100人以下という点では、双方の活用機会を見出すことができるかもしれません。

ただし、制度の目的や要件を理解していないと、自社に合った補助金を見逃してしまうことも少なくありません。ここでは、社員100人以下の会社で使いやすい制度に絞ってご紹介します。

省力化投資補助金(一般型)

省力化投資補助金(一般型)は、機械装置や設備の導入を通じて省力化や生産性向上を図る中小企業を支援するための補助金です。

多くの場合、製造業やサービス業、建設業など幅広い業種を対象としており、社員数100人以下の企業も多数採択されています。事業の効率化や自動化、労働負担の軽減に寄与する機器・システムに関する費用が補助対象です。

<省力化投資補助金(一般型)の概要>

項目

内容

対象となる経費

機械装置・システム構築費(必須)、運搬費、外注費、専門家経費 など

補助率

中小企業:原則1/2(※特例で2/3)/小規模・再生:2/3

補助上限(従業員51〜100人)

5,000万円(※特例で6,500万円)

申請時の必要書類

事業計画書、見積書、設備の概要資料、会社概要、決算書、労務関連の手続書類など

活用できる主な業種

製造業、サービス業、建設業、運輸業など広範囲

対象経費には、設備導入費だけでなく、設備導入に伴う改修費や専門家へのコンサルティング費用も含まれることがあります。例えば、古い生産ラインを自動化に切り替える際に必要な設計費や工事費をまとめて申請が可能な場合もあるため、できるだけ包括的に見積もりを取得して総合的な計画を立てましょう。また、補助率や上限額は他の類似補助金に比べると高めな場合が多い反面、事業計画の完成度や投資効果の説明が重視される傾向があります。

中小企業省力化投資補助金に関しては以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

参考:中小企業省力化投資補助金(一般型)とは?カタログ注文型との違いや活用例・申請手順も解説

また、省力化投資補助金(一般型)を申請する場合、以下のフローを想定して準備を進めるとスムーズです。

<省力化投資補助金(一般型)の申請フロー>

フロー

内容

1.公募要領の確認

公募期間内に、公式サイトに掲載される要領・要綱をダウンロードし、要件や対象経費、補助率を確認。観光業や農業など、業種別の条件も要チェック。

2.事業計画の策定

省力化による生産性向上がどの程度見込めるか、数値目標を設定。計画段階で、導入機器やサービスの概要や費用見積もりを取得し、採択後の実行可能性を高める。

3.書類作成

申請書(事業計画書)、企業概要、決算書、導入機械の仕様や見積書等を揃える。労働環境改善など別途必要書類も確認。

4.申請・審査

GビズIDプライム取得のうえ、電子申請を行う。審査期間は1〜2か月程度がめやす。必要に応じて追加資料の提出依頼がある場合も。

5.採択・交付決定

審査に通過すると採択通知があり、その後交付決定を受ける。ここで示された事業実施期間内に機器を導入し、事業を進める。

6.事業実施・精算

導入機器の代金支払い、稼働確認などを済ませた後、報告書を提出。実施報告の審査後、補助金が振り込まれる。

上記のフローから読み取れるように、申請から実際の交付・支払いまでには相応の時間を要するため、資金計画を十分に検討する必要があります。

特に設備導入のタイミングと補助金の入金時期にはズレがあるため、つなぎ資金をどう確保するかが重要となります。加えて、導入後も成果報告や経理書類の保管など、国の監査対応もしっかり行うことが大切です。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)

デジタル化・AI導入補助金とは、中小企業や個人事業主が業務効率化や省力化を目的として、ITツールやAIシステムを導入する際の費用の一部を国が補助する制度です。会計管理や受発注管理、顧客管理、AIによる業務自動化などが対象となり、生産性向上や人手不足の解消を支援します。条件を満たすことで、比較的高い補助率が適用される点も特徴です。

近年、業務のデジタル化やAI(人工知能)の技術導入を後押しする補助金が増えています。社員100人以下の企業は、大手企業と比べるとIT部門や専門人材の数が少なく、システム導入に対する資金的・人的負担が大きいのが現状です。そのため、こうした小規模事業者のデジタルシフトを促すための補助金や助成金が各省庁や自治体などから提供されるケースが増えています。

デジタル化・AI導入による最大のメリットは、効率化とコスト削減が同時に進む点です。例えば、受発注から請求書発行までを一元管理できるシステムを導入すると、ミス軽減や紙コスト削減が期待できます。

AIを活用して在庫管理や需要予測を行うと、在庫ロスが減り、結果的に利益率を向上させることも可能です。AIチャットボットを取り入れて顧客対応を24時間化することで、新規顧客獲得や顧客満足度向上を図る事例も増えています。

また、社員の作業負担をITに任せることで、顧客対応や商品開発など、より付加価値の高い業務に人材を再配置できます。労働時間の短縮やワークライフバランスの改善という効果も期待できるでしょう。このように、デジタル化・AI導入補助金を活用すると、コストを抑えつつ一気に業務効率やサービス品質を向上させるチャンスとなるのです。

参照:デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)とは?補助額や申請方法、スケジュール、注意点などを解説

デジタル化・AI導入補助金の要件は、公募ごとに若干の違いがありますが、一般的には下記のような内容が含まれます。

<デジタル化・AI導入補助金の申請要件例>

要件

詳細

対象事業者

中小企業基本法で定められた中小企業、または個人事業主

対象経費

IT導入費用、AIソリューション開発費、クラウドサービス利用料、開発ツール購入費、外部専門家へのコンサル費用 など

補助率・上限額

1/2~2/3 (申請枠によって変動) 上限額は5万円~450万円(申請枠によって変動)

生産性向上の要件

労働生産性の向上目標を設定

情報セキュリティ対策

IPAの「SECURITY ACTION セキュリティ対策自己宣言」の宣言が必要

要件から分かるように、デジタル・IT・AIという広範囲な分野の中で何を導入し、どの程度の生産性向上を見込むのかを明確に示す必要があります。例えば、在庫管理システムECサイト構築AI画像解析など、企業のビジネスモデルに合わせたテーマを設定しましょう。

活用実例としては、小売業がオンライン販売システムを導入して売上拡大に成功したケースや、飲食店舗がAI需要予測システムで仕入れを最適化し食品ロスを削減した事例などが挙げられます。

社員数が限られる企業ほど、デジタル化を活用すれば多くのアナログ業務を効率化できるため、投資効果がより速く出やすい点も魅力です。このように、現場の課題と導入するITツールをしっかり紐付けた上で申請書を作成すれば、採択の可能性が高まるでしょう。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、製造業や生産現場を中心に、革新的な商品開発やサービス開発の取り組みを支援する代表的な補助金の一つです。技術面や生産性向上ポイントなどを審査されるため、しっかりとした事業計画書を用意する必要があります。

本補助金の特徴的な点としては、革新的な設備投資やシステム導入により、付加価値額の増大や生産性向上が見込めるかどうかが大きく評価されるところです。単なる置き換えや小規模改修ではなく、新たな取り組みであることが重要視されます。

補助率は通常1/2から2/3程度が多く、上限額は製品・サービス高付加価値化枠で750万円~2,500万円、グローバル枠で3,000万円など、枠によって異なります。社員100人以下でも応募可能で、採択されれば大きな資金援助を得られるチャンスになります。

<ものづくり補助金製品・サービス高付加価値化枠の基本例>

項目

内容

対象経費

設備導入費、技術導入費、知的財産権取得費、システム開発費、外注加工費 など

補助率

1/2~2/3

上限額(一般型)

750万円~2,500万円程度(申請枠による変更あり)

申請要件

・中小企業基本法に定める中小企業であること ・付加価値額の増加、人件費や売上高の伸びが見込める具体的計画を示すこと

事業実施期間

採択後、交付決定を得てから設定される期間内に設備の取得および試運転を完了

注意点としては、補助対象となるのは「新たな試み」であることが原則で、従来の設備を単純に更新するだけでは難しい場合があります。より高性能な設備への入れ替えや、これまでにない工程の追加など、革新性をアピールしましょう。

ものづくり補助金については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

参照:ものづくり補助金とは?対象者や申請要件、補助額、申請方法をわかりやすく解説

ものづくり補助金の申請書では、以下のようなポイントをしっかり押さえると採択されやすくなります。

  1. 事業の目的・背景設定:市場環境の分析や経営課題を示し、それに対応するための設備投資であることを明確化

  2. 技術面の優位性:自社の強みや他社との差別化ポイント、導入する設備や技術の特徴・オリジナリティ

  3. 収益・生産性への影響:売上高、付加価値額、稼働率などを具体的に示し、数値目標を設定する

  4. スケジュール・体制:導入予定の時期、プロジェクト管理体制、協力事業者や外注先との連携方法

  5. 事業継続性:導入後の販路開拓や製品化・サービス化の見込み、リスク管理の方法

これらの要素を論理的かつ簡潔にまとめ、説得力のある事業計画を作成することが大切です。申請書には売上や利益に重点を置くだけでなく、従業員の雇用維持や地域経済への貢献度なども含め、幅広い視点でアピールすることが求められます。

とくに社員100人以下の企業は、採択後に不測の事態で計画が頓挫しないよう、リスクと対策を明確に示しておくと評価されやすいでしょう。国の支援を受ける以上、途中で途中棄権しないという意思表示が重要です。あわせて、設備の見積もりや外注先との契約内容なども早めに確認し、不備がないようにしましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、商工会議所や商工会の支援を受けながら、販路開拓や収益力の向上を目指す小規模事業者向けの代表的課題解決支援策です。

従業員数が5人以下(商業・サービス業)または20人以下(製造業など)の小規模事業者が対象になりますが、社員数100人以下の事業者でも該当するケースが多いです。

この補助金の最大の目的は、販路開拓や売上向上につながる取り組みを後押しすることです。具体的には、新商品の開発やパッケージデザインの刷新、ホームページの作成、SNSマーケティング、展示会出展などの費用が補助対象となるケースが一般的です。

<小規模事業者持続化補助金の概要例>

項目

内容

対象となる費用

販促用チラシ・パンフレット作成費、Webサイト制作費、展示会出展料、試作品開発費など

補助率

2/3(特定の要件を満たす場合は3/4)

上限額

通常枠50万円、賃上げ・インボイス特例で最大250万円

申請・採択方式

商工会議所・商工会が窓口となり、書類審査を行う。採択結果は数か月後に発表。例えば年数回の公募がある。

スケジュール

採択後~数か月の間に実施し、実績報告書を提出。場合によっては交付決定前に着手不可。

小規模事業者持続化補助金では、商工会議所や商工会が申請書作成のサポートを行うことが多く、初心者にも優しい制度と言われています。とくに「経営計画書」の策定支援を受けながら、自社の商品やサービスの強みや課題を整理し、販路開拓の具体策をまとめられる点が魅力です。

小規模事業者持続化補助金に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

参考:小規模事業者持続化補助金とは?対象者や補助額、申請方法、スケジュールを解説

申請の基本的な流れは下記のとおりです。公募回ごとに締め切りと採択発表のスケジュールが異なるため、関係団体のホームページを随時チェックしましょう。

  1. 事業計画の策定:商工会議所・商工会などに相談し、自社の強みや課題を整理。販路拡大策を具体化します。

  2. 書類準備・提出:申請書、経営計画書、見積書などを整えて期限内に提出。紙ベースまたはオンライン申請が可能となる場合もあります。

  3. 審査・採択通知:書面審査により、採択可否が決定・通知されます。平均すると1〜2か月ほどかかります。

  4. 事業実施・支払:採択後、交付決定を経て補助対象事業を実行。広告費や製作費、開発費を支払い、領収書や契約書を保管。

  5. 実績報告・補助金受領:事業完了後、実績報告書を提出。審査に問題がなければ補助金が振り込まれます。

このように、申請は決して難易度が低いわけではありませんが、商工会議所や商工会のサポート体制があるため経営初心者でもチャレンジしやすいメリットがあります。補助金額こそ数十万円〜百万円程度ですが、会社をさらに発展させるきっかけづくりとして有効活用する事例が多いです。

新事業進出補助金

新事業進出補助金は、中小企業等(個人事業主を含む)が、既存事業とは異なる事業へ前向きに挑戦し、新市場・高付加価値事業への進出を図るための設備投資等を支援する制度です。企業規模の拡大や付加価値向上を通じた生産性向上、そして賃上げにつなげることを目的としています。

コロナ禍以降の市場構造の変化を受け、事業転換・新規領域への投資を後押しする施策が継続的に整備されてきました。本補助金もその流れの中で、「新事業進出 × 高付加価値 × 賃上げ」を同時に実現する計画が求められる点が特徴です。

また、補助下限が750万円のため、少額のデジタル化支援というよりは、新規事業の立ち上げに必要なまとまった投資を前提とした制度設計になっています。

<新事業進出補助金における主な要件>

区分

内容(要点)

新事業進出要件

事業者にとって新製品(または新サービス)を新規顧客に提供する「新たな挑戦」であること

付加価値要件

付加価値額の年平均成長率+4.0%以上(3〜5年計画)

賃上げ要件

1人あたり給与支給総額の年平均成長率が、①都道府県の最低賃金の直近5年平均成長率以上、または②給与支給総額の年平均成長率+2.5%以上

最低賃金水準

事業場内最低賃金が、地域別最低賃金+30円以上

一般事業主行動計画

次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の公表等

経費の必須条件

補助対象経費に「機械装置・システム構築費」または「建物費」のいずれかを必ず含める必要

補助率・補助額

補助率1/2、補助下限750万円。上限は従業員規模で2,500万〜7,000万円(特例で上乗せ)

補助対象経費(例)

機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知財関連、外注費、専門家経費、クラウド利用費、広告宣伝・販売促進費

未達時の留意

基本要件の一部(賃上げ・最賃水準)が未達の場合、未達成率に応じて返還が求められる場合あり

補助事業終了後に確実な売上増や雇用増が期待できるかが重要です。政策的に「新市場獲得」や「独自性のある取組み」を支援する狙いがあるため、省力化以外も含めた総合的な計画を提示すると評価されやすいです。

新事業進出補助金に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

参考:中小企業新事業進出補助金とは?対象者や補助額、対象経費、申請スケジュールを解説

業務改善助成金

厚生労働省が管轄する助成金の中でも注目されているのが「業務改善助成金」です。これは、事業場内で最も低い賃金水準の底上げを行い、生産性向上のための設備投資を実施した中小企業に対して助成を行う制度です。社員100人以下の事業所を含む幅広い中小企業が対象となります。

基本的な仕組みは、賃金引き上げに伴う費用の一部を助成する形で、設備・機器導入などにかかった経費を補填するものです。業務効率を高め、そこで得られた収益を労働者の賃金アップに還元するという好循環をつくることが目的とされています。たとえば、下記のような経費が認められることが多いです。

<業務改善助成金で助成対象となりやすい例>

対象となる投資例

期待される効果例

POSシステムや在庫管理システム

会計処理や在庫照合の作業時間が短縮

製造機械の自動化装置

作業負担やミスが減り、生産性が向上

キャッシュレス決済の導入

レジ対応時間が短くなり、顧客満足度も向上

クリーニングなどサービス業用の最新機器

従業員の負担軽減と作業スピード向上

さらに、本助成金には賃金引き上げ率に応じた加算措置もあります。一定額以上の時給(または日給)アップを実施すると、助成率が高まったり、上限額が引き上げられる場合があるのです。

経営者としては、「人件費を上げると負担になるのでは」と不安を感じるかもしれませんが、生産性向上に結びつく投資と合わせて検討することで、結果的に売上増や利益拡大を狙える側面もあります。

業務改善助成金に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

参考:業務改善助成金とは?上限額や助成率、申請方法を解説

業務改善助成金が目指すのは、単なる「賃金アップ補助」ではありません。生産性と賃金の同時向上こそがポイントです。これにより、労働者のモチベーションが高まり、人材定着率も向上します。

社員数の少ない会社にとって、優秀な人材を確保・維持することは大きな経営課題です。助成金を活用しながら職場環境を改善し、長期間働きやすい会社を目指すのは非常に効果的と言えるでしょう。

実際に業務改善助成金を活用し、最新の生産設備を導入して大きな成果を上げている企業も多くあります。

例えば、食品加工工場が新ラインを導入して一人当たりの生産量が倍増し、その結果として最低時給を数十円引き上げても、十分に収益が増えたため問題なく継続できるようになったなどの事例が報告されています。(参考:「キャリアアップ助成金 社会保険適用時処遇改善コース」活用のポイント|専⾨家による補助⾦・助成⾦などの解説や経営に役⽴つノウハウ・ツールをご紹介|日本政策金融公庫

採択されるためには、導入設備の効果や賃金引き上げの継続性を説得力のある形で示すことが不可欠です。生産性指標(付加価値額や一人当たり売上高など)を具体的に盛り込み、今後の経営計画と連動させることが望ましいでしょう。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、有期契約社員やパートタイム社員など非正規雇用の労働者を対象に、正社員化や賃金アップ、スキルアップを支援する目的で設定された厚生労働省の助成金です。

社員数100人以下の会社でも、雇用保険適用事業所であれば活用できます。特に正社員化コースは、対象となる労働者を正社員へ転換した場合に支給される仕組みであり、人手不足に悩む中小企業にとって大変魅力的な制度です。

正社員化コースでの支給額は、転換した人数や賃金の引き上げ率によって異なります。例えば、有期契約社員から正社員に転換した場合、一人あたり40万円〜80万円が支給されるケースがあります(重点要件を満たす場合など、加算制度あり)

また、キャリアアップ助成金には他にも「賃金規定改定コース」「賞与・退職金導入コース」など多数のコースが存在します。これらは非正規雇用からの賃金アップに関わる取り組みを行ったり、正社員と同等の待遇を導入したりすると受給できる仕組みです。

いずれも社員のモチベーション向上や人材確保の観点から、積極的に検討する価値があります。

キャリアアップ助成金については以下の記事で詳しく紹介しています。

参考:キャリアアップ助成金とは?要件と申請方法を解説

キャリアアップ助成金を受け取るためには、以下のようなステップを踏む必要があります。

<キャリアアップ助成金(正社員化コース)の例>

ステップ

内容

1.キャリアアップ計画の作成

有期雇用労働者などをどのように正社員に転換して賃金を上げていくか、計画期間や対象者を明記した計画書を作成し、労働局へ提出。

2.就業規則・転換制度の整備

正社員転換に関する規定を就業規則に明記。雇用契約書や職務規定なども必要に応じて修正。

3.正社員への転換実施

計画どおり転換を実行し、転換後の賃金を一定率以上引き上げるなど、制度要件を満たす対応を行う。

4.6か月以上の雇用継続

転換後6か月分の賃金を支給し、雇用保険の手続きや社会保険の適用を行うなど、適正に雇用管理を行う。

5.支給申請

必要書類(転換前後の雇用契約書、就業規則、賃金台帳など)を揃え、労働局へ支給申請を行う。

6.審査・支給決定

審査を経て問題がなければ助成金が振り込まれる。

上記の流れからわかるように、キャリアアップ助成金は後払いです。転換実施後に一定期間が経過した上で申請し、審査を通貨すれば支給される仕組みであるため、企業は先に人件費を負担する必要があります。

なお、計画書の作成や就業規則の改定など、専門的な知識が必要な場面も多いため社会保険労務士(社労士)などへの相談を検討するとよいでしょう。

また、不正受給防止の観点から、書類の整合性や実際の雇用実態も厳しくチェックされます。計画と実際の取組に矛盾がないか、賃金アップは本当に実現されているのかなど、根拠資料をしっかり準備しましょう。特に社員100人以下の場合、担当者が限られるため、一つひとつの手続きを丁寧に行うのがポイントです。

補助金活用のポイントと注意点

補助金を有効に活用するためには、制度の概要を理解するだけでなく、申請から事業実施、事後報告までを見据えた実務面での注意が欠かせません。

特に中小企業や個人事業主の場合、書類管理の不備や事業計画とのズレが原因で、不採択や補助金減額といった結果につながるケースも少なくありません。ここでは、補助金申請を進めるうえで押さえておきたい実務上のポイントと注意点について整理します。

書類不備をなくす

補助金や助成金を活用する際にもっとも陥りがちなのが、書類の不備による不採択や支給遅延です。書類不備は公募要領をしっかり読み込んでいれば防げるケースが多いのですが、担当者が他の業務と兼任している中小企業では見落としが発生しやすいです。提出書類のチェックリストを作成し、複数人でクロスチェックするなど、事前の段取りが重要になります。

申請時に注意したいのが、契約書や見積書の日付です。補助事業の開始(交付決定日)より前に契約や支払いを済ませてしまうと、遡って補助対象にならない場合がほとんどです。導入を急ぎたい気持ちはあっても、要件を満たさなくなる恐れがあるので、必ず交付決定を得た後に契約・支払いを行うようにしましょう。

さらに、交付決定を得た後でも、実際の導入計画や設備費用に変更が生じることがあるかもしれません。その場合は、計画変更の手続きを要領に従って行います。無断での変更や報告遅れは、助成金・補助金の減額や返還のリスクを伴いますので、事務局や所管官庁と密に連絡を取ることが大切です。

事業計画との整合性

補助金申請の審査では、申請内容が自社の経営方針や事業計画としっかり整合しているかどうかが問われます。規定の申請書に加え、経営計画書や収支シミュレーションなどで、投資による経済効果や実現可能性を示す必要があります。審査員は「その投資が必要か」「事業として成立するか」を細かくチェックするため、説得力のある説明が不可欠です。

たとえば、以下のような視点で審査が行われます。

<企業経営と補助金活用の整合性チェック例>

審査ポイント

具体例

経営ビジョンとの一貫性

企業が目指す長期目標や経営方針に、今回の設備投資や事業転換がどう資するかが説明されているか

目標数値の妥当性

売上増や付加価値UP、一人当たり生産性の上昇などが現実的な根拠に基づいて設定されているか

持続可能性

補助事業終了後も運用・メンテナンスが続けられるか、資金源や人材確保の体制は整っているか

社会的意義・雇用面への貢献

地域経済・雇用への波及効果が見込めるか、労働環境が改善するか、またはSDGs・環境配慮がなされているか

「なぜこの時期にその設備・サービスが必要なのか?導入後の成果はいつ頃に、どのように実現するのか?」といった点を明快に示すと、審査員に好印象を与えられます。

また、社員100人以下の中小企業ほど経営資源が限られるため、具体的な行動計画やリスク管理策(販売不振時の対応など)を明記しておくことも大切です。

まとめ

社員100人以下の会社が活用しやすい補助金・助成金は、国や自治体から多数用意されています。例えば省力化投資補助金(一般型)やデジタル化・AI導入補助金は、業務効率化や労働環境の改善を一挙に進めるチャンスです。

ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金は、既存事業の生産性向上から新しい販路開拓まで幅広い対象経費をカバーします。さらに、新分野への挑戦を促す新事業進出補助金や、人材確保と生産性向上の両立を助ける業務改善助成金、キャリアアップ助成金など多彩です。

どの補助金を選択するにしても共通するポイントは、自社の経営目標やビジョンに合った選択をすること。そして、書類作成時に不備がないよう注意し、その投資によってどれだけ生産性や売上が上がるかを数字で示す意味合いが大切になります。専門家(中小企業診断士、社会保険労務士、税理士など)に相談することで、スムーズに話を進められる場合もあるでしょう。

補助金活用に少しでも関心をお持ちの方は、まずは補助金コネクトへご相談ください。現状整理から制度選定、申請準備までを伴走し、補助金を単なる資金調達で終わらせず、事業成長につなげるお手伝いをいたします。サポートに着手するまでは無料ですので、以下フォームよりご連絡ください。

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