電気料金や燃料費の負担が大きくなるなか、事業所のエネルギー使用量を把握し、省エネルギー対策に取り組むことは、中小企業にとって重要な経営課題の一つです。
しかし、電力使用量の計測や設備の自動制御を行うシステムを導入するには、機器の購入費用や設置工事費などがかかります。
そこで活用を検討したいのが、「千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金」です。
令和8年度は、千葉県内の中小事業者等が、エネルギー使用状況の見える化や設備の自動制御を行う「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」を導入する際の費用を支援しました。
補助率は3分の1、補助上限額は1事業者当たり1,000万円です。
ただし、空調設備やLED照明などの買い替えを幅広く支援する制度ではなく、所定の機能を備えたEMSの導入が対象となる点に注意が必要です。
なお、令和8年度の募集期間は2026年5月15日から10月7日までで、すでに受付を終了しています。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:令和8年度千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金
本記事では、令和8年度の公式資料をもとに、補助対象者、EMSの要件、補助額、対象経費、申請方法、注意点などを詳しく解説します。
千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金は、中小事業者等の脱炭素化を支援するため、EMSの導入に必要な経費の一部を補助する制度です。
EMSとは「エネルギーマネジメントシステム」の略称で、電気などのエネルギー使用状況を計測・表示し、空調設備などを自動制御することで、省エネルギーを図る仕組みです。
例えば、事業所内の電力使用量をリアルタイムに近い形で把握し、設定した需要電力を超えそうな場合に設備を自動制御するなどの活用が考えられます。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金 |
実施主体 | 千葉県 |
補助対象者 | 千葉県内で事業を行う中小事業者等 |
対象事業 | 所定の要件を満たすEMSの導入 |
補助率 | 補助対象経費の1/3 |
補助上限額 | 1事業者当たり1,000万円 |
主な対象経費 | 設備費、必要な付属機器、所定の工事費 |
募集期間 | 2026年5月15日~10月7日 |
申請要件 | CO2CO2スマート宣言事業所登録制度への登録申請など |
公募状況 | 令和8年度の受付終了 |
本補助金の特徴は、単に設備を更新するのではなく、事業所のエネルギー使用量を把握し、自動制御によって省エネルギーを進めるシステムの導入を支援する点です。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:令和8年度千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金
令和8年度は、千葉県内で事業を行う中小事業者等が対象でした。
中小企業だけでなく、個人事業者、NPO法人、組合なども対象に含まれていました。
事業者区分 | 対象となる事業者の例 |
|---|---|
中小企業 | 千葉県内で事業を営む中小企業者 |
個人事業者 | 県内で事業を営む個人事業主 |
NPO法人 | 所定の要件を満たすNPO法人 |
組合 | 所定の要件を満たす組合など |
ただし、法人形態や企業規模によって個別の要件があるため、申請資格の詳細は交付要綱第2条で確認する必要があります。
また、補助対象となるEMSは、千葉県内の事務所または事業所に導入するものでなければなりません。
令和8年度は、交付申請日までに「CO2CO2(コツコツ)スマート宣言事業所登録制度」へ登録申請していることが要件でした。
CO2CO2スマート宣言事業所登録制度は、千葉県内の事業所が省エネルギーや二酸化炭素排出量の削減に取り組むことを宣言する制度です。
本補助金の申請を検討する場合は、EMSの導入計画だけでなく、登録申請の手続きも確認する必要がありました。
令和8年度の補助対象となるEMSには、エネルギーの計測、見える化、自動制御、データ保存の4つの機能が求められていました。
単に電気使用量を表示するだけの機器や、省エネ性能の高い設備であれば対象となるわけではありません。
機能 | 主な要件 |
|---|---|
エネルギーの計測 | 事業所全体および対象機器等の電力使用量を30分以内の単位で計測できること |
見える化 | 事業所全体および対象機器等の電力使用量等を30分以内の単位で閲覧できること |
自動制御 | 省エネやデマンド管理のために対象機器を自動制御でき、所定の条件で自動通知できること |
データ保存 | 計測データ、入力データ、制御履歴を13か月以上保存できること |
EMSが制御する設備に電力以外のエネルギーを使用する機器が含まれる場合は、事業所全体および対象機器等について、1か月以内の単位で電力以外のエネルギー使用量を計測または記録できることも必要です。
EMSでは、事業所全体と制御対象機器の電力使用量を計測し、確認できる必要があります。
例えば、工場や店舗で使用する電力の状況を画面上で確認できれば、電力使用量が多い時間帯や設備を把握しやすくなります。
また、令和8年度は30分以内の単位で電力使用量等を確認できることが求められていました。
Webブラウザを通じて閲覧する方式も認められていました。
本補助金では、省エネルギーや需要電力の管理を目的として、対象機器を自動制御できることが必要でした。
例えば、電力使用量が設定した目標値を超えそうな場合に、空調設備などの運転を自動調整する仕組みが考えられます。
また、制御のために設定した目標を超えるおそれがある場合、自動通知できることも要件でした。
EMSでは、計測データ、入力データ、制御履歴を13か月以上保存できる必要がありました。
データを継続的に保存することで、前年同月との比較や設備の運用改善に活用できます。
導入するEMSが必要な保存期間を満たしているか、メーカーの仕様書などで確認しておくことが重要です。
令和8年度の補助率は、補助対象経費の3分の1です。
補助上限額は1事業者当たり1,000万円となっており、補助金額の千円未満は切り捨てられます。
項目 | 内容 |
|---|---|
補助率 | 1/3 |
補助上限額 | 1事業者当たり1,000万円 |
端数処理 | 千円未満切り捨て |
例えば、補助対象経費が600万円の場合、200万円の補助を受けられる計算です。
ただし、撤去費や処分費、消費税などの補助対象外経費は自己負担となります。
また、補助金は原則として事業完了後の実績報告や額の確定を経て支払われるため、EMSの導入に必要な資金を事前に確保しておくことが重要です。
令和8年度は、EMSの導入に必要な設備費および所定の工事費が補助対象とされていました。
経費区分 | 主な内容 |
|---|---|
設備費 | EMSの導入に必要な設備費 |
付属機器費 | EMSに必要不可欠な付属機器 |
労務費 | 設備の導入工事に必要な労務費 |
設計費 | EMSの導入工事に必要な設計費 |
材料費 | 工事に必要な材料費 |
消耗品・雑材料費 | 工事に直接必要となる消耗品・雑材料費 |
直接仮設費 | 工事に必要な仮設費 |
試験調整費 | 設備の試験・調整費 |
立会検査費 | 工事に伴う検査費 |
機器搬入費 | 対象機器の搬入費 |
現場管理費 | 対象工事に必要な現場管理費 |
設備費と工事費が対象ですが、EMSの導入に関係するすべての費用が認められるわけではありません。
見積書では、設備本体、付属機器、配線・設置工事などの内訳を明確にしておくことが重要です。
対象外経費 | 内容 |
|---|---|
撤去費 | 既存設備等の撤去に必要な費用 |
処分費 | 既存設備等の処分費用 |
消費税・地方消費税 | 税相当額 |
法定福利費 | 工事費等に含まれる法定福利費 |
補助金申請手数料 | 補助金の申請手続きに関する事務手数料 |
補助対象経費の計算では、これらの対象外経費を除く必要があります。
例えば、EMS導入工事の見積書に既存設備の撤去費や処分費が含まれている場合は、対象となる工事費と区分して計算します。
令和8年度の申請受付期間は、2026年5月15日から10月7日まででした。
現在は募集を終了しているため、新たに令和8年度分へ申請することはできません。
令和8年度の申請手続きは、主に以下の流れで進める方式でした。
補助対象者・EMSの要件を確認する
CO2CO2スマート宣言事業所への登録申請を行う
導入するEMSの仕様や費用を確認する
交付申請書・事業計画書などを準備する
指定の受付方法で交付申請を行う
審査・交付決定を受ける
交付決定後に発注・契約・工事を行う
導入完了後に実績報告書を提出する
補助金額の確定後、交付請求を行う
補助金を受け取る
特に注意したいのが、交付決定前の事業着手です。
令和8年度は、交付決定前に発注などを含む補助事業への着手を行っていないことが必要でした。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:令和8年度千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金
千葉県では、以下の書類や様式が公開されていました。
書類 | 主な用途 |
|---|---|
交付申請書(第1号様式) | 補助金の交付申請 |
重要事項確認書(第2号様式) | 重要条件の確認 |
誓約書(第3号様式) | 申請要件に関する誓約 |
事業計画書 | EMS導入内容や経費計画の説明 |
変更等承認申請書(第4号様式) | 交付決定後の変更手続き |
実績報告書(第7号様式) | 補助事業の完了報告 |
交付請求書(第8号様式) | 補助金の交付請求 |
リースによる導入については、共同申請用の様式も用意されていました。
なお、すべての書類を申請時に同時提出するわけではありません。
申請時、事業実施中、完了後など、手続きの段階によって必要な様式が異なります。
令和8年度は、千葉県が指定する「交付申請等受付システム」を利用して申請する方式でした。
申請にあたっては、まず受付システムで申請者や担当者の基本情報を登録し、その後、登録したメールアドレスに届く案内に従って必要書類を提出する必要がありました。
主な申請手順は以下のとおりです。
千葉県公式ページから交付申請等受付システムにアクセスする
申請者名、担当者名、連絡先、メールアドレス、パスワードなどを登録する
登録したメールアドレスに届く案内を確認する
交付申請書、事業計画書、見積書などの必要書類を準備する
メールの案内に従い、申請書類を提出する
事務局からの連絡に応じて、不備の修正や追加書類の提出を行う
受付システムへの登録時には、法人名の末尾に「(EMS)」を追加する必要がありました。また、登録したパスワードは、その後の申請手続きでも使用するため、適切に管理することが求められていました。
電子メールで書類を提出する場合は、以下の送付先と件名が指定されていました。
項目 | 内容 |
|---|---|
送付先 | |
件名 | 【申請者名(法人名等)】中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金 |
添付ファイル | 7MB以内 |
なお、交付申請書や事業計画書などは、千葉県公式ページで指定様式が公開されていました。申請時には、募集要領に記載された必要書類を確認し、指定された形式で提出する必要がありました。
令和8年度の申請受付は2026年10月7日に終了しています。次回公募で申請を検討する場合は、最新の受付方法や必要書類を改めて確認してください。
本補助金では、交付決定前に補助事業へ着手していないことが条件でした。
例えば、EMSの導入を決定し、正式に機器を発注していた場合、交付決定前の着手と判断される可能性があります。
見積書の取得や仕様の検討と、正式な発注・契約は区別して進める必要があります。
電力使用量を表示できるシステムであっても、それだけで補助対象になるわけではありません。
令和8年度は、30分以内の電力使用量の計測・見える化、自動制御、自動通知、13か月以上のデータ保存などの機能が必要でした。
申請前にメーカーや施工会社へ必要な仕様書を確認し、募集要領の要件と照合することが重要です。
EMSを導入することで、電力使用量の把握や設備の自動制御が可能になります。
ただし、システムを設置するだけで必ず電気料金が削減されるわけではありません。
データを確認しながら設備の運転条件を見直すなど、導入後も継続的に活用することが重要です。
例えば、ピーク時間帯の需要電力を抑えることで、電気料金の基本料金に影響する最大需要電力を管理しやすくなる場合があります。
導入後は電力使用量、最大需要電力、電気料金などを比較し、実際の削減効果を把握しましょう。
EMSの導入について、国や市町村の補助金などを利用する場合は、同じ経費について重複して補助を受けられるか確認する必要があります。
補助金ごとに対象経費や併用条件が異なるため、別制度を利用する場合は事前に各事務局へ確認しておくことが重要です。
本補助金は、原則としてEMSの導入を支援する制度です。
そのため、LED照明や高効率空調を単独で購入・更新するだけでは、本補助金の対象事業とはいえません。
EMSと連携する設備や付属機器の対象可否については、募集要領や事務局への確認が必要です。
はい。令和8年度は、千葉県内で事業を行う個人事業者も対象に含まれていました。
ただし、交付要綱で定められた事業者要件を満たす必要があります。
はい。令和8年度は、交付申請日までに登録申請していることが必要でした。
EMSの導入準備と並行して、登録申請の手続きを進めることが重要です。
令和8年度は、リースによる導入に対応する共同申請用の様式が公開されていました。
ただし、リース契約の内容や申請者の要件などを満たす必要があります。
補助金は、原則として交付決定後に事業を実施し、実績報告や補助金額の確定などの手続きを経て支払われます。
そのため、EMSの導入費用については、補助金が入金されるまでの資金を確保しておく必要があります。
千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金は、千葉県内の中小事業者等がEMSを導入する際の費用を支援する制度です。
令和8年度は、補助率3分の1、補助上限額1事業者当たり1,000万円で実施されました。
対象となるEMSには、エネルギー使用量の計測・見える化、自動制御、自動通知、13か月以上のデータ保存など、具体的な機能要件が設けられていました。
また、交付申請日までにCO2CO2スマート宣言事業所登録制度へ登録申請していることや、交付決定前に発注・工事着手をしていないことなどの要件にも注意が必要です。
令和8年度の募集は2026年10月7日をもって終了しています。
次年度以降の活用を検討する場合は、対象となるEMSの仕様や導入費用を整理するとともに、最新年度の募集要領で申請条件を確認してください。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:令和8年度千葉県中小事業者等向けスマート省エネ技術導入促進事業補助金
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