埼玉県では、県内中小企業者等のDXツール導入を支援する制度として、「埼玉県中小企業DX導入支援補助事業」が実施されています。
本補助金は、生産性向上に資するシステムやITツールを導入し、DXによる労働生産性向上に取り組む中小企業者等を支援する制度です。
対象となるDXツールには、会計システム、販売管理システム、勤怠管理システム、在庫管理システム、生産管理システム、POSシステム、モバイルオーダー、電子契約システム、予約管理システム、顧客管理システム、グループウェアなどが挙げられています。
補助率は補助対象経費の4分の3以内、補助上限額は300万円です。補助額の下限は7万5千円で、補助対象事業費は10万円以上400万円以下が目安となります。
令和8年度は、第1期から第3期までの申請受付が終了し、追加募集として令和8年10月1日から令和8年10月30日16時まで申請を受け付けています。
埼玉県中小企業DX導入支援補助事業は、生産年齢人口が減少する中でも、中小企業者等が持続的に成長していくため、DXツールを活用した生産性向上の取組を支援する制度です。
DXツールとは、生産性向上に資するシステムやITツール、主にソフトウェアを指します。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 埼玉県中小企業DX導入支援補助事業 |
実施主体 | 埼玉県 |
対象地域 | 埼玉県 |
対象者 | 埼玉県内に本店または主たる事業所等を有する中小企業者等 |
対象事業 | 県内事業所等でDXツールを活用し、労働生産性向上に取り組む事業 |
主な対象経費 | DXツール購入費、リース等利用料、導入に必要なデジタル機器購入費、設置・設定等の導入経費 |
補助率 | 補助対象経費の3/4以内 |
補助上限額 | 300万円 |
補助下限額 | 7万5千円 |
補助対象事業費 | 10万円以上400万円以下 |
申請方法 | 専用ホームページからオンライン申請 |
郵送申請 | 不可 |
追加募集期間 | 令和8年10月1日から令和8年10月30日16時まで |
追加募集の結果通知見込み | 令和8年12月下旬ごろ |
追加募集の実績報告期限 | 令和9年2月26日 |
採択方法 | 予算額の範囲内で審査のうえ交付決定。先着順ではありません |
補助金額に千円未満の端数がある場合は、その端数金額は切り捨てとなります。また、消費税および地方消費税は補助対象外です。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:埼玉県中小企業DX導入支援補助事業のご案内
本補助金の対象となるのは、交付要綱で定める中小企業者等で、以下の要件を満たす事業者です。
要件 | 内容 |
|---|---|
県内拠点 | 法人は埼玉県内に登記簿上の本店または主たる事業所を有すること |
個人事業主 | 個人事業主は、県内に住民票上の住所地または主たる事務所を有すること |
生産性向上計画 | DXツールの導入・活用により労働生産性を向上させる計画を策定・実行すること |
実施場所 | 補助対象事業が県内の自社事業所で実施されること |
県税等 | 埼玉県に対する債務および県税の支払い等に滞納がないこと |
事業継続意思 | 補助金申請日時点で県内で事業を行っており、引き続き県内で事業を継続する意思があること |
個人事業主も対象となり得ます。ただし、補助金申請では事業実態を確認するため、直近1年分の確定申告書の提出が必要です。そのため、まだ決算期を迎えていない創業者は対象外となります。
以下のような事業者は対象外となります。
対象外となる例 | 内容 |
|---|---|
暴力団等 | 暴力団、暴力団員、暴力団関係者等 |
県外移転予定がある事業者 | 申請時点で県内に主たる事業所を有していても、県外移転予定がある場合は対象外 |
決算期を迎えていない創業者 | 直近1年分の確定申告書を提出できない場合は対象外 |
医療機関・介護施設 | 公的医療保険や介護保険から受け取る報酬と補助対象経費が重複するため、補助対象外 |
県外事業所で実施する事業 | 県外事業所での生産性向上を目的とする事業は対象外 |
同一事業者による複数申請 | 申請受付期間全体を通じて、同一事業者が補助を受けられるのは1事業のみ |
補助対象となるのは、補助対象事業者が県内の事業所等においてDXツールを活用し、DXによる労働生産性向上に取り組む事業です。
補助対象ツールの導入日以降に到来する決算期において、補助申請時直前の決算期と比較して、労働生産性を向上させる計画である必要があります。
ただし、導入日から次に到来する決算期までの期間が6か月に満たない場合は、さらに次の決算期で比較することとされています。
補助額は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
補助率 | 補助対象経費の3/4以内 |
補助上限額 | 300万円 |
補助下限額 | 7万5千円 |
補助対象事業費 | 10万円以上400万円以下 |
端数処理 | 千円未満切り捨て |
消費税等 | 補助対象外 |
補助額の下限が7万5千円のため、補助対象経費が10万円未満となる場合は申請できません。
補助対象となる主な経費は以下のとおりです。
経費区分 | 内容 |
|---|---|
DXツールの購入費 | 労働生産性向上に資するDXツールの購入費 |
リース等利用料 | DXツールのリース等の利用料 |
デジタル機器購入費 | DXツールの運用に必要となるデジタル機器の購入費 |
デジタル機器リース等 | DXツールの運用に必要なデジタル機器のリース等利用料 |
導入関連経費 | 設置、運搬、動作確認、設定等の導入に要する経費 |
導入サポート費 | DXツール導入に必要な社員研修、マニュアル作成依頼費用など |
設置、運搬、動作確認、設定等の導入に要する経費や、DXツール導入に直接関係する導入サポート費は、補助対象経費総額の2分の1以下とされています。
一般的なDX研修やDX全般のコンサルティング費用は対象外ですが、導入するDXツールの運用に必要な社員研修やマニュアル作成依頼など、ツール導入に直接関係する導入サポート費は対象となり得ます。
また、リース等の補助対象期間は最大1年間までです。中古品の購入については、同一条件による2者以上の見積書の提出が必要です。
対象となるDXツールの例は以下のとおりです。
分野 | ツール例 |
|---|---|
顧客対応・販売支援 | 顧客管理システム、営業支援システム、予約管理システム、モバイルオーダーアプリ |
決済・債権債務・資金回収管理 | POSシステム、販売管理システム、電子契約システム、キャッシュレス決済 |
供給・在庫・物流 | 在庫管理システム、物流管理システム |
会計・財務・経営 | 会計システム、経費精算システム |
総務・人事・労務 | 勤怠管理システム、給与計算システム、シフト管理システム |
業種固有 | 生産管理システム、運行管理システム |
汎用・自動化・分析 | AI画像認識、グループウェア |
上記はあくまで例示であり、分野やツールが限定されているわけではありません。重要なのは、現在の業務課題に対して、導入するDXツールがどのように労働生産性向上につながるかを説明できることです。
以下のような経費や事業は、補助対象外となります。
対象外経費・事業 | 内容 |
|---|---|
交付決定前の経費 | 申請・交付決定前に契約・発注・支払いをした経費 |
事業期間終了後の経費 | 事業期間終了後に支払われる経費 |
消費税等 | 消費税などの公租公課費 |
申請費用 | 補助金申請に係る行政書士費用等 |
他補助金との重複 | 国・県・市町村等の他補助金と重複する事業 |
関連会社への発注 | 親会社、子会社、自社役員が経営する会社など関連会社への発注 |
家族・親族会社への発注 | 家族・親族が経営する会社への発注 |
委託先事業者の生産性向上 | 自社ではなく、委託先事業者の生産性向上を目的とした事業は対象外 |
ハードウェア主体の導入 | ハードウェア導入が主体の事業 |
労働生産性向上以外 | 労働生産性向上以外を目的とする事業 |
一般的な研修費 | 一般的なDXに関するセミナー・研修費用 |
DX全般コンサル費 | DX全般のコンサルティング費用 |
既存システムの単純更新 | 既に導入しているツールの最新版買い替え、制度対応更新、単純なバージョンアップ等 |
新規事業経費 | 新規事業に要する経費 |
広報用ホームページ等 | 広報用ホームページ、SNSアカウント作成費 |
既存端末の追加購入 | 既に導入されている端末の不足分追加購入 |
セキュリティ対策ソフト | セキュリティ対策ソフト導入費 |
フルスクラッチ開発 | フルスクラッチでのシステム開発 |
オークション等購入 | オークション、フリーマーケット等での購入費用 |
ただし、ECサイトや予約管理システムの導入に伴うホームページ関連経費、DXツール導入に伴って必要となる既存システムの更新、DXツール運用に不可欠な端末などは、内容によって対象となり得る場合があります。
令和8年度の申請受付期間は以下のとおりです。
区分 | 申請受付期間 | 状況 |
|---|---|---|
第1期 | 令和8年7月1日から令和8年7月31日16時まで | 受付終了 |
第2期 | 令和8年8月3日から令和8年8月31日16時まで | 受付終了 |
第3期 | 令和8年9月1日から令和8年9月30日16時まで | 受付終了 |
追加募集 | 令和8年10月1日から令和8年10月30日16時まで | 受付中 |
申請は、専用ホームページからオンラインで行います。郵送申請は受け付けていません。
最新の公募情報は、以下リンクの公式ページよりご確認ください。
公式:埼玉県中小企業DX導入支援補助事業のご案内
主な申請書類は以下のとおりです。
書類 | 内容 |
|---|---|
交付申請書 | 申請システム上で入力 |
実施計画書 | DXツール導入による労働生産性向上計画を記載 |
暴力団排除に関する誓約書 | 申請システム上で入力 |
申請に関する誓約書 | 申請システム上で入力 |
事業実態確認書類 | 法人・個人・組合の区分に応じて提出 |
補助対象経費積算書類 | 見積書等、対象経費の内訳が分かるもの |
導入製品が特定できる書類 | 補助対象となるDXツールのカタログ等 |
納税証明書類 | 県税の納税証明書、または納税状況等確認システムによる確認同意書 |
加点関係書類 | 該当する場合、各種認定書等を提出 |
法人の場合は、履歴事項全部証明書、法人税確定申告書の別表一、決算書類、e-Tax申告の場合の受信通知などが必要です。
個人事業主の場合は、住民票、所得税確定申告書の第一表、所得税青色申告決算書、e-Tax申告の場合の受信通知などが必要です。
本補助金の一般的な流れは以下のとおりです。
行程 | 内容 |
|---|---|
1. 対象要件の確認 | 県内事業者要件、対象事業、対象経費を確認 |
2. 業務課題の整理 | 現在の労働生産性や業務課題を整理 |
3. DXツールの選定 | 課題解決につながるDXツールを検討 |
4. 見積書・カタログ等の取得 | 対象経費の積算根拠、導入製品の内容が分かる資料を準備 |
5. 実施計画書の作成 | 取組内容、導入効果、労働生産性向上計画を記載 |
6. オンライン申請 | 専用ホームページから申請 |
7. 審査 | 県が申請内容を審査 |
8. 交付決定 | 交付決定通知を受領 |
9. 契約・発注・導入 | 交付決定後にDXツールを契約・発注・導入 |
10. 支払い | 原則、金融機関振込により支払い |
11. 実績報告 | 完了後30日以内、または期ごとの提出期限のいずれか早い日までに提出 |
12. 現地確認 | DXツールの導入・運用状況を確認 |
13. 補助金額確定 | 検査後、補助金額を確定 |
14. 補助金請求 | 確定通知後、補助金交付請求書等を提出 |
15. 補助金交付 | 指定口座へ補助金を受領 |
16. 成果報告 | 導入後の決算期に応じて、補助事業成果等報告書を提出 |
17. 成果発表等への協力 | 必要に応じて、調査、成果発表、事例集掲載等に協力 |
補助金は後払いです。補助事業完了後に実績報告を行い、検査後に補助金額が確定してから補助金交付請求を行います。
実績報告は、補助事業が完了した日から30日以内、または以下の提出期限のいずれか早い日までに提出する必要があります。
交付決定期 | 実績報告書提出期限 |
|---|---|
第1期 | 令和8年12月24日 |
第2期 | 令和9年1月21日 |
第3期 | 令和9年2月10日 |
追加募集 | 令和9年2月26日 |
実績報告では、契約書、仕様書、納品書、請求書、支払いを証する書類、導入したDXツールの運用状況が確認できる書類などが必要です。
本補助金は、予算額の範囲内で審査のうえ交付決定されます。採択は先着順ではありません。
そのため、早く申請すれば必ず採択されるわけではありません。現在の業務課題、DXツールの選定理由、導入後の効果、労働生産性向上の見込みを具体的に示すことが重要です。
補助対象となるのは、補助金の交付決定後に着手した経費です。
申請前や交付決定前に契約・発注・支払いを行った経費は補助対象外です。導入したいツールが決まっている場合でも、申請段階では見積取得までにとどめましょう。
補助対象事業は、県内の自社事業所等で実施する業務の労働生産性向上に取り組む事業です。
本社が埼玉県内にあっても、県外事業所で実施する事業は対象外です。また、県外事業所で使用するライセンスやシステム構築費用も原則対象外です。
本補助金は、申請者自身の県内事業所等における労働生産性向上を支援する制度です。
そのため、自社ではなく、委託先事業者の生産性向上を目的とした事業は補助対象外です。外部委託を含む業務改善を検討する場合は、申請者自身の業務プロセス改善につながる内容かどうかを整理しましょう。
本補助金は、DXツール、つまりシステムやITツールの導入を支援する制度です。
そのため、ハードウェア導入が主体の事業は対象外です。パソコンやタブレット端末についても、汎用的なものは基本的に対象外となります。
ただし、導入するDXツールの運用に必要不可欠な場合や、導入時点で利用可能な端末を保有していない場合などは、対象となり得る場合があります。その場合でも、実施計画書等で必要性を具体的に示す必要があります。
本補助金では、フルスクラッチでのシステム開発は対象外です。
既存のシステムやITツールを導入し、業務プロセスの改善や労働生産性向上につなげる事業が想定されています。
既に導入しているシステムの単純なバージョンアップや機能追加は対象外です。
一方で、新たなDXツールを導入するにあたり、既存システムとの情報連携などが必要になる場合の更新・改修は、対象となり得る場合があります。
補助対象経費の支払いは、原則として金融機関への振込により行う必要があります。
現金による支払いは認められていません。クレジットカード払いの場合は、カード利用明細等の提出が必要であり、補助対象期間内に引き落としが完了している必要があります。
また、同一の会社に対して複数の事項の支払いをまとめて行う混合払いは避け、補助事業に関する支払いを単独で行うようにしましょう。
補助金を受領した事業者は、補助対象となったツールの導入日以降に到来する決算月末日から60日以内に、確定した決算書または個人事業主の場合は直近の提出済確定申告書とともに、補助事業成果等報告書を提出する必要があります。
DXツールの導入日から次に到来する決算期までの期間が6か月に満たない場合は、さらに次の決算期を基準として報告します。
補助事業者は、補助事業に係る調査、事業の成果発表、事例集への掲載等に協力する必要があります。
申請内容や導入効果が、県のDX推進施策の中で紹介される可能性があります。申請段階から、導入前の課題、導入後の効果、数値改善の見込みなどを整理しておきましょう。
補助金事務局やコールセンターでは、DXツールの選定や実施計画書の作成に関する助言は行っていません。
DXツールの選定については、埼玉県DX推進支援ネットワークの「DXコンシェルジュ」に相談できます。また、実施計画書の作成については、埼玉県よろず支援拠点に相談できます。
ただし、いずれもDXツールの選定や計画書作成を代行するものではありません。
埼玉県中小企業DX導入支援補助事業は、埼玉県内の中小企業者等がDXツールを導入し、労働生産性向上に取り組む際に活用できる補助制度です。
補助率は補助対象経費の4分の3以内、補助上限額は300万円、補助下限額は7万5千円です。対象経費には、DXツールの購入費やリース等利用料、ツール運用に必要なデジタル機器購入費、設置・設定等の導入経費、DXツール導入に直接関係する導入サポート費などが含まれます。
対象となるDXツールには、会計システム、販売管理システム、勤怠管理システム、在庫管理システム、生産管理システム、POSシステム、モバイルオーダー、電子契約システム、予約管理システム、顧客管理システム、グループウェアなどがあります。
一方で、ハードウェア導入が主体の事業、フルスクラッチ開発、既存システムの単純更新、広報用ホームページ作成、DX全般のコンサルティング費用、委託先事業者の生産性向上を目的とした事業などは対象外です。
追加募集の申請期間は、令和8年10月1日から令和8年10月30日16時までです。採択は先着順ではなく、予算額の範囲内で審査のうえ交付決定されます。
申請を検討する場合は、導入したいDXツールの内容、現在の業務課題、労働生産性向上の見込み、見積書、カタログ、実施計画書、支払いスケジュール、実績報告、成果報告までを早めに整理しましょう。

