本記事をご覧いただいている方は、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)に申請しようか検討している方が多いのではないでしょうか。
ただ実際に申請する場合、どれくらいの採択率なのか確認しておきたいですよね。
そこで本記事では、デジタル化・AI導入補助金にの過去の全採択率を確認した上で、採択されるためのポイントを解説していきます。
「IT導入補助金を活用してみたいが採択されるのが不安」
「まだ検討段階だが、補助金採択の難易度が知りたい」
上記のような方の疑問点を解消できるような記事となっています
IT導入補助金には「デジタル化基盤導入枠」「通常枠A」「通常枠B」の大きく3つの申請枠が設けられています。
最初にそれぞれの過去の全採択率を確認していきましょう。
全体としては徐々に少しずつですが下落傾向でしたが、デジタル化基盤導入枠と通常枠Bは直近の採択率がアップしている状態となっています。
デジタル化基盤導入枠が80%と高い採択率をキープする一方で、通常枠AとBは2人に1人は採択されていません。
違いが発生しているのは、通常枠のみ一定の数値目標達成を目指す事業計画を作らなければならず、難易度が上がっているためという理由も考えられます。
デジタル化・AI導入補助金について概要と対象者、対象経費、補助額、申請期間をそれぞれ紹介していきます。
なおデジタル化・AI導入補助金についての詳細を知りたい方はこちらの記事でご覧ください。
【最大450万円】IT導入補助金とは?2022年度の対象とスケジュール、申請方法
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業や小規模事業者対象の補助金制度です。
ソフトウェアなどのITツールを活用して生産性向上を目指し、最終的な業績アップや売り上げアップを狙う事業を支援するという目的があります。
前述したように補助金の申請枠は大きく3つに分けられています。
通常枠
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス枠(電子取引類型)
セキュリティ対策推進枠
複数者連携デジタル化・AI導入枠
各申請枠で細かな違いはありますが、全申請枠で共通しているのは以下の条件を全て満たす事業者が対象者です。
・資本金、もしくは従業員数が一定規模以下の中小企業・小規模事業者
※中小企業の場合
参考:事業概要 | IT導入補助金 (it-hojo.jp)
※小規模事業者の場合
業種分類 | 常勤従業員数 |
|---|---|
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
製造業その他 | 20人以下 |
参考:事業概要 | IT導入補助金 (it-hojo.jp)
・日本国内で事業を行っている事業者
・直近の賃金が以下の式を満たしている事業者「申請の前月の最低賃金 ≧ 法令上の地域別最低賃金」
これらの全て満たす事業者であれば幅広い業種が対象となります。
以下が対象業種の一例です。
農林水産省
小売業、卸売業
製造業
運輸業
情報サービス業
飲食業
宿泊業
不動産業
医療業
介護、保育業
金融、保険業
教育業
申請時には事務局公式サイトの補助対象となるITツールを検索して探していくのですが、実際に様々な業種向けにツールが提供されていることが分かります。

様々な業種がITツールの向上によって生産性の向上を目指すことができるというのが、お分かりいただけるのではないでしょうか?
対象経費は、ソフトウェア購入費やクラウド利用費、導入関連費、ハードウェア購入費などが挙げられます。
会計ソフト
受発注ソフト
顧客対応ツール
自動化、分析ツール
パソコン
タブレット
レジ
発券機
上記のように効率化・生産性向上が期待できるようなものが該当します。
補助額は5つの枠組みで大きく変わっています。
申請枠 | 補助額(下限~上限) |
|---|---|
通常枠 | ITツールの業務プロセスが1~3つまで:5万円~150万円 ITツールの業務プロセスが4つ以上:150万円~450万円 |
インボイス枠(インボイス対応類型) | ITツール:~350万円(ITツールが保有する機能が1機能のみの場合:~50万円) PC・タブレット等:~10万円 レジ・券売機等:~20万円 |
インボイス枠(電子取引類型) | ~350万円 |
セキュリティ対策推進枠 | 5~150万円 |
複数者連携デジタル化・AI導入枠 | インボイス対応類型の要件に属する経費:インボイス対応類型の補助額と同等※1 消費動向分析経費:~50万円×グループ構成員数※1 事務費・専門家経費:~200万円※2 ※1(インボイス対応類型の要件に属する経費)と(消費動向分析経費)の合計の上限額は3000万円 ※2 (インボイス対応類型の要件に属する経費)と(消費動向分析経費)の合計の10パーセント以内 |
通常枠B類型は上限が最も大きいメリットがあるものの、先ほどまとめた採択率の表の通り申請数が少なく採択難易度も高くなっています。
採択率の高いデジタル化基盤導入枠は通常枠B類型以下の上限ではあるものの、各項目で補助上限を設けられるなど対象経費が多いという特徴があります。
通常枠(A・B類型)は以下の締め切りが設定されています。
6次:10月3日(月)17:00(予定)
7次:10月31日(月)17:00(予定)
8次:11月28日(月)17:00(予定)
デジタル化基盤導入枠は以下の通りです。
12次:10月3日(月)17:00(予定)
13次:10月17日(月)17:00(予定)
14次:10月31日(月)17:00(予定)
15次:11月14日(月)17:00(予定)
16次:11月28日(月)17:00(予定)
なお現在公開されている最終締め切りは共通して11月28日(月)17:00(予定)です。
これ以降の締め切りは後日公開予定となっています。
採択されるためのポイントを5つ確認していきましょう。
どれも根底には「正確か」「優れているか」のどちらかが求められています。
書類不備があると採択率が下がってしまいます。
特に記入漏れや書類添付忘れももちろん、それぞれの枠ごとの申請要件を満たしていなければなりません。
例えば通常枠では、申請する事業計画書の目標値に以下の条件を加味した目標を立てなければなりません。
1年後の伸び率が3%以上
3年後の伸び率が9%以上
適切な申請枠に申請していないと、非採択になってしまいます。
例えば今後導入されるインボイス制度を見据えて、会計ツールを導入したいと考える事業者がいたとしましょう。
この場合はデジタル化基盤導入枠を選択しなければなりません。
自分自身の事業がどの枠に当てはまるのか確認して、適切な枠を選ぶようにしましょう。
IT導入補助金では、事業事務局が定める加点項目がそれぞれ設定されています。
これらを満たすことで加点されて採択率を高めることができますので、積極的に取り入れていきましょう。
主な加点項目は以下の通りです。
「給与支給総額を年率平均+1.5%以上」「事業場内最低賃金≧地域別最低賃金+30円以上」の事業計画を策定・従業員に表明
地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得する
地域未来牽引企業に選定、経済産業省に目標を提出する
クラウド製品を導入するITツールを選定
インボイス制度対応のツールを選定
補助金制度では当然ですが、1日でも申請が遅れてしまうと、申請できずに次の期日を待つことになります。
ちなみに申請時に必要なアカウントの取得に2週間程度かかってしまいます。
そのため、どの枠に応募するか決まった場合は、早めの対処を心がけておきましょう。
IT導入補助金を申請の際には、共同事業者となる「IT導入支援事業者」と一緒に申請を行わなければなりません。
IT導入支援事業者は事務局に登録認定を受けたITツールを提供している業者です。
支援を受けることで、事業計画の策定など申請時のサポートをしてくれる心強い味方となります。
なおIT導入補助金では、自社事業にどのツールがどのような生産性向上をもたらすのかを具体的に把握しておかなければなりません。
支援を受けていればツールを提供している事業者に「本当にツールを導入することで、自社事業の生産性向上や改善につながるのかどうか」などの観点で確認を行うことができます。
ですので、IT導入支援事業者の支援を積極的に受けるようにしていきましょう。
今回紹介してきたように、IT導入補助金は枠によって採択率は変わりますがデジタル化基盤導入枠は80%以上という高い採択率を誇っています。
つまり正しく申請を行えば、充分採択される可能性があるといえるのです。
ただ期限に間に合わなければそもそも採択されませんので、スケジュールを調整しつつIT導入支援事業者の支援を受けながら申請に向けて動いていきましょう。
申請することが決まっている方は必要書類やアカウント登録などの事前準備などを終わらせて、余裕を持って申請できる状態にしておきましょう。
必要書類等はこちらで紹介しています。
【最大450万円】IT導入補助金とは?2022年度の対象とスケジュール、申請方法
申請方法や種類必要書類等について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。