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インボイス制度とは?制度概要や対応方法をわかりやすく解説

補助金
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更新:2024/02/04

2023年10月から、インボイス制度のスタートが決まっています。制度開始までおよそ1年と迫った中で、インボイス制度の概要や、事前に行うべき対応などを、簡潔に理解したいという企業経営者の方も多いかと思います。

本記事では、インボイス制度の概要および導入による影響、対応方法など、インボイス制度に関して知っておくべき内容を解説します。制度の導入に向けて、準備を進めたい経営者や担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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インボイス制度とは

最初に、インボイス制度の概要や、従来の請求書等保存方式との違いを解説します。

制度の概要

インボイス制度とは、新しく導入される仕入税額控除(課税仕入れに対してかかる消費税を、課税売上から控除すること)方式であり、2023年10月からの導入が決まっています。

インボイス制度導入のきっかけは、2019年10月に消費税の軽減税率が導入されたことです。軽減税率により、仕入税額が8%の商品と10%の商品が混在するようになりました。消費税率ごとに正しい納税額を算出するため、また税金計算の不正やミスによる不正取引を減らすため、インボイス制度により詳細な記録を残すことになったのです。

インボイス制度の導入により、インボイスでない請求書では仕入税額控除が受けられなくなり、税金が余分に課税されてしまいます。インボイス制度を適用するには、売り手側が「適格請求書発行事業者」として登録・申請をしなくてはいけません。そのため、制度をしっかり理解し、準備を進める事が必要です。

インボイス(適格請求書)とは

インボイス制度を利用するには、インボイス(適格請求書)の発行が必要であり、以下に挙げる項目の記載が求められます。

  • 発行した事業者の氏名・名称

  • 取引を行なった年月日・内容・金額

  • 交付を受ける事業者の氏名または名称

  • 軽減税率の対象品目である旨の記載

  • 税率ごとに分けて計算した対価の合計額(税込または税抜)

  • 税率ごとに分けた消費税額等および適用税率

  • 発行した事業者の登録番号

上記の項目を記載して作成したインボイスは、発行した事業者・交付を受けた事業者ともに、7年間の保存が必要です。インボイスは、書面に代えて電子データでの提供も可能です。データでの保存は、電子帳簿保存法に対応しなくてはならないため、早めの準備が求められます。

なお、適格請求書の交付が困難な以下のケースでは、交付義務が免除され、一定の要件を満たした帳簿の保存だけで認められます。

  • バス・鉄道・船舶などの公共交通機関による旅客の運送(3万円未満のものに限る)

  • 卸売市場で、出荷者等が行う生鮮食料品等の譲渡

  • 農業協同組合・漁業協同組合などに委託して行う農林水産物の譲渡

  • 自動販売機や自動サービス機などを使った販売(3万円未満のものに限る)

  • 郵便切手を貼って郵便ポストに差し出した郵便サービス

  • 従業員に支払う日当および宿泊費

インボイス制度と従来の請求書等保存方式との違い

現行の請求書方式は、「区分記載請求書等保存方式」と呼ばれています。インボイスと従来の請求書等保存方式で記載事項がどのように異なるのか、表を使って解説します。

記載項目

区分記載請求書

適格請求書(インボイス)

発行した事業者の氏名・名称

取引を行なった年月日・内容・金額

交付を受ける事業者の氏名または名称

軽減税率の対象品目である旨の記載

税率ごとに分けて計算した対価の合計額(税込または税抜)

税率ごとに分けた消費税額等および適用税率

不要

発行した事業者の登録番号

不要

つまり、今までの請求書に、消費税率・消費税額・登録番号を追加して作成することになります。登録番号の記載により、インボイスの発行事業者がすぐに特定できるようになります。消費税率や消費税額の記載により、すぐに税額が確認できるため、税申告時に計算する手間を軽減できます。

インボイス制度導入による影響

インボイス制度の導入により、課税事業者・免税事業者はどのような影響を受けるのでしょうか。各事業者が受ける影響の詳細について見てみましょう。

課税事業者への影響

課税事業者とは、消費税を納付する義務がある法人、個人事業主のことを指します。制度の概要でも少し述べたように、インボイスの発行には適格請求書発行事業者の登録が必須です。登録には、税務署へ登録申請書を提出する必要があります。インボイス制度は2023年10月1日から始まりますが、この日から登録を受けるには2023年3月31日までに税務署へ申請書を提出しなくてはなりません。登録されると、登録番号が通知されます。

経理担当者は、帳簿や請求書などに追加項目を記載したフォーマットを準備しておきましょう。取引先から適格請求書の発行を求められた場合は、適格請求書を交付した上で写しも保存しておく手続きが必要です。

仕入先の中に免税事業者がいた場合は、課税事業者と免税事業者を分けて経理を行う必要があるため、経理事務が煩雑化します。業務の流れを見直す必要性があれば、できるだけ早いうちに対応しておきましょう。

免税事業者への影響

免税事業者とは、課税事業者ではない事業者を指し、主に年間の売上高が1,000万円以下の個人事業主やフリーランスが該当します。免税事業者がインボイスを発行できる適格請求書発行事業者の適用を受けるためには、先に課税事業者になる必要があります。

免税事業者から課税事業者になると、消費税の納税義務が発生するため、納税した分だけ利益が減少します。今まで以上に利益を確保するには、売上を伸ばすことが求められます。

インボイス制度への対応方法

インボイス制度の開始前と開始後には、売り手(仕事を受注し請求書を発行する側)と買い手(仕事を発注し請求書を受け取る側)がそれぞれ対策を講じる必要があります。具体的な対策を以下にまとめました。

時期

売り手

買い手

インボイス制度開始前

・課税事業者への変更を検討する

・適格請求書発行事業者の申請を行う

・請求書のフォーム変更を検討する

・電子請求書に対応したシステム導入を検討する

・インボイスに対応した業務フローを立てる

・取引に関する、免税事業者との打ち合わせを行う

・制度について社内勉強会を開く

・取引先へ、申請の状況や請求書で必要となる項目を確認する

・電子請求書に対応したシステム導入を検討する

・インボイスに対応した業務フローを立てる

インボイス制度開始後

適格請求書を発行し、控えを保存する

・取引先の登録番号と内容を確認する

・消費税区分を判定する

・売り手から受け取った適格請求書の適格性を確認し、保存する

それぞれの対策について、さらに詳しく見ていきましょう。

売り手(請求書発行側)の対応

売り手が免税事業者であれば、課税事業者への登録を検討する必要があります。登録をするかしないかの判断は、あくまでも任意ですが、登録を行わない場合にどの程度取引に影響が出るかを把握することが大切です。

判断材料の一つとして挙げられるのが、取引先に事業者がいるかという点です。販売先が一般消費者のみであれば、適格請求書発行事業者へ登録しなくとも特に負担は変わりません。一方で販売先が事業者の場合は、インボイスでない請求書を発行した際その事業者は仕入税額控除が受けられなくなってしまいますので、取引先の見直し等が発生する可能性があります。取引状況に応じて検討するようにしましょう。

課税事業者に登録する場合は、できるだけ早く適格請求書発行事業者の申請が必要です。2023年10月1日のインボイス制度スタートから適格請求書を発行するには、2023年3月31日までに申請を終える必要があるため、早めに申請書を提出するようにしましょう。

申請後は、制度スタートに備えて請求書のフォーム変更やシステム導入、業務フローの構築などを行ないます。インボイス制度が始まったら、適格請求書を発行し、控えを忘れずに保存しておきましょう。

買い手(請求書受領側)の対応

買い手は、インボイス制度について、社内全体で理解を深めておく必要があります。経理担当者だけでなく、営業担当者も制度について学んでおかないと、取引先から適格請求書を受け取った時に確認ができなくなるためです。

取引先が免税事業者のままである場合は、買い手の負担が増すため、課税事業者になる意思はあるのかなど、時間をかけた交渉が求められます。国税庁ホームページで、登録済かどうかが確認できるのは、2023年4月以降となるため、ホームページで登録状況を確認するか、もしくは直接取引先へ尋ねるのが確実です。

インボイス制度が始まったら、売り手が発行した請求書に不備がないかを必ず確認した上で、保存しなくてはなりません。請求書が、紙と電子請求書の2パターンで届くことが想定される場合は、保存方法も決めておきましょう。

売り手が適格請求書発行事業者の登録をしているのであれば、登録番号や消費税の区分が正しく記載されているかどうかも確認しましょう。

まとめ

インボイス制度の導入は、売り手・買い手ともに注意すべきことや準備すべき事項などが数多くあります。制度開始時点でスムーズに業務を行うためには、開始前までにしっかりと準備をしていくことが必要です。

本記事で紹介した内容を参考に、ひとつずつ準備をしていきましょう。不明な点があれば、国税局の公式サイトなどで確かな情報を入手するようにしましょう。それでも対応に困った場合は、税理士などに早めに相談するようにしましょう。

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