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補助金適正化法とは?不正となる補助金申請や違反時の罰則について解説

補助金
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更新:2024/02/04

補助金を受け取れても、意図せず違反をして不正受給と判断されないか不安に思う方は少なくないのではないでしょうか?

そんな時には、補助金について定められている「補助金適正化法」の内容を確認しておくのが有効です。受給時に「どのような対応が不正となるのか」を理解しておくことで違反による罰則などのリスクを下げることができます。

ただ法律と聞くと難しく感じてしまう方も多いのではないでしょうか?そこで本記事では、補助金適正化法に関して原文を元にわかりやすく解説していきます。

  • どのような行為が違反とみなされるのか?

  • 違反した場合、どのような罰則があるのか?

上記のような疑問を持つ方に向けて事例を交えて説明していきますので、「補助金を受け取るか迷っている方」「既に補助金を受け取っている方」はぜひ参考にしてみてください。

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補助金適正化法とは

まず補助金と補助金適正化法について、基本知識を抑えておきましょう。

補助金とは

そもそも補助金とは、経済産業省や地方自治体、民間企業等から交付される返済不要の支援金です。事業者の補助対象となる事業内容に対して支援されます。そのため事業遂行に必要な経費なども、一定の割合で請求することができます。 なお支払いは後払いとなっており、主に交付までは以下の流れを取ることが多いです。

  • 事業計画を申請

  • 事業計画に沿って実施

  • その後、再度交付申請

  • 補助金が交付

さらに申請後には必ず採択を挟むことになるので、申請者全員が必ずしも受け取れるわけではありません。申請した事業内容がその補助金の目的や要件を満たしているか、優れたものであるか等を確認されて交付が決定します。

補助金適正化法とは

補助金適正化法は、その名の通り、補助金を適切に活用するよう定めた法律です。

正式名称は「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」で、1955年(昭和30年)に初めて施行されました。その後改正を繰り返し、現在の内容となっています。 この法律で補助金等とは、国が国以外の人に対して交付する以下のものが該当します。

  • 補助金

  • 負担金(国際条約に基く分担金を除く)

  • 利子補給金

  • その他相当の反対給付を受けない給付金で、政令で定めるもの

補助金適正化法の基本的なルール

主に関わってくるのは「補助金」を受け取ったケースが多くなりますので、今回は中小企業などの事業者が補助金を受け取ったと仮定して、どのようなルールがあるのかを解説していきます。この法律には6つの基本ルールが設けられていますので、違反してしまわないよう念頭に置いて申請するようにしましょう。

不正申請、不正取得の禁止

補助金は不正申請や不正取得が禁止されています。補助金は国民から徴収された税金やその他の貴重な財源でまかなわれている、ということを特に強く理解した上で申請を行うことが求められます。

そのため、申請タイミング以外にも事業後に経費を請求するタイミングでも不正が発覚した場合は、すぐさま交付が取り消されて返還義務が生じ、場合によっては企業名等の公表が行われます。

虚偽申請の禁止

補助金の虚偽申請も禁止されています。

わざと補助金の交付対象となるように数値を調整するなどがそれに当たります。

本当は対象経費ではないが「せっかくなら沢山受け取りたい」と対象経費のように申告するなど、経費総額を調整するような行為も禁止されています。

また補助金請求時は、事業に使用した経費の納品書や発注書、振込履歴など、客観的に数値を証明ができるものの添付が求められます。その際に証明ができないからといって、日付や書類を改ざんするのも対象となってしまいますので、注意をしておきましょう。

他の用途での使用禁止

第11条の補助事業等及び間接補助事業等の遂行で記載されている内容です。

交付された補助金を、本来の用途とは別の用途で使ってしまうのも禁止されています。

補助金は特定の事業を支援するなど目的を持って支給されるものですので、必ず使用目的が補助事業に関係するものに限定されています。例えば事業のために新しく導入した機器購入費用などは対象となりますが、日常的に購入する事務用品等は対象外となります。

「これは補助事業のためのものか」と考えながら補助金を活用するようにしましょう。

内容変更、期間延長の報告義務

第7条の補助金等の交付の条件で定められています。計画内容に変更があればその都度、届け出を行わなければなりません。ただ各省各庁の長の定める軽微な変更は除くと記載されているものの、基本的には少しでも変更があるケースは必ず届け出を行いましょう。

またあらかじめ計画していた期間内に完了しそうになかったり、遂行が困難であったりする場合は、分かった段階ですぐ期間を延長する旨を届け出ます。 届け出時は「変更内容申請書変更」を用意して提出しますので、覚えておくと安心です。

受給後の事業報告義務

第14条の実績の報告にて定められています。

補助事業計画書の通りに事業を進め、終了後にはどのような成果を上げたのかを詳細に報告しなければなりません。

「補助事業等実績報告書」と必要に応じて追加資料を添付して報告することになります。

また補助金等の交付決定に関わる国の会計年度が終了した場合も同様と記載されていますので注意をしておきましょう。

なお報告後は書類審査や実地調査が行われてから補助金の額が決定するため、報告業務は非常に重要な作業となっています。

財産処分の制限

こちらは平成27年度の改正時に新しく定められた制限です。

第22条の財産の処分の制限に定められており、補助事業などで取得したり増加したりした財産を処分するには、各省各庁の長の事前承認が必要となります。

例えば、厚生労働省なら厚生労働大臣、県から補助金が出ていた場合は県知事が該当します。

具体的には補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保にしてはならないと定めています。

なお財産処分の制限に関しては、各補助金制度の要項に記載されています。

ものづくり補助金の12次締切分の公募要領にも記載されていました。

-- 財産処分する場合、残存簿価相当額または時価(譲渡額)により、当該処分財産に係る補助金額を限度に納付しなければなりません。ただし、中小企業・小規模事業者が、試作品の開発の成果を活用して実施する事業に使用するために、処分制限財産(設備に限ります)を生産に転用(財産の所有者の変更を伴わない目的外使用)する場合には、事務局の事前承認を得ることにより転用による納付義務が免除されます(事業によって得られた収益の納付義務は免除されません)。--

引用:ものづくり補金公募要領 (monodukuri-hojo.jp)

一度財産処分に関して「どのような制限が設けられているか」を申請する補助金ごとに都度確認しておきましょう。

違反時した場合どうなるか?

もし補助金適正化法に違反してしまった場合、いくつかのケースごとに罰則などが科されます。

ここでは「目的以外に補助金を使用したケース」「不正受給したケース」「補助金の返還が必要になるケース」の3つを紹介していきます。

どのような対応を取ることになるのか、あらかじめペナルティー等を理解しておけば万が一の違反時にも速やかな対処が可能となります。

目的外利用のケース

対象外の経費に使うなど、補助金の目的外利用をしてしまったケースは、3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金、またはそのどちらもが科されてしまいます。

さらに補助金の交付決定が全部、もしくは一部取り消されるため、該当分は期日までに返還することを求められることになります。

期日を過ぎてしまうと延滞金等も徴収されてしまうので、目的外利用の指摘を受けてしまった場合は、すぐに返還を行いましょう。

不正受給のケース

前述したように不正受給と判断されると、より重い罰則が科されます。

5年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、場合によってはそのどちらもが科されることになりますので、注意をしておきましょう。

条件の緩い給付金の不正受給問題は、最近ニュースなどでもよく取り上げられて話題になっているので、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか?

補助金は採択があって条件が厳しいとはいっても、不正を知った上で申請すると不正受給とみなされてしまいます。

該当補助金だけでなく、その後の補助金申請にも影響してしまうので、正しい申告を行いましょう。

補助金の返還が必要になるケース

補助金の返還が必要になった場合、すぐに返還を行わなければなりません。

返還が必要になったケースでは、補助金を受け取った日から返還日までの日数に応じて以下の加算金を納付しなければなりません。

加算金 = 補助金額 × 年10.95%

また期限に間に合わなかった場合は期限日から納付日までの日数に応じて、以下の延滞金をプラスで納付することになります。

延滞金 = 未納付分の金額 × 年10.95%

もし返還が命じられたタイミングで別の補助金の交付を受けていた場合は、その交付が一時停止され、返済金額と相殺されることになります。

まとめ

今回紹介してきた補助金適正化法の内容は、各補助金の要領をしっかりと確認して正しく補助金申請ができていれば問題ないものばかりです。

ただ補助金によっては要領が分かりにくい上に対象経費などが細かく設定されており、対象外経費を申告するなどの違反を侵す可能性もゼロではありません。

そこで、誤った対応をしないよう、一度専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。

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